ブラインドクライミングのチャンピオン 帯広盲学校の児童と交流
帯広盲学校(茂垣之弘校長、児童・生徒14人)の体育館で25日、ブラインドクライミングの国内外の大会で複数優勝経験のある小林幸一郎さん(50)=東京在住=と、サポーターの木本多美子さん(38)=同=を招いた特別授業が開かれた。子どもたちは一緒に体を動かし、小林さんとの交流を楽しんだ。
同校では、3月に設置された高さ約2・7メートル、幅約5・5メートルのクライミングウオールを使った体育の授業を実施している。今回の授業は、人生観や自身の将来像について考える機会として、初めて開かれた。
児童のクラスからは5人が参加。自己紹介で小林さんは自身が28歳のころに医師から将来失明すると宣告を受けたことや、子どものころは体育が嫌いだったことを話した。
準備運動で体をほぐした後、ホールドをつかみながら左から右へ移動する動きに1人ずつ挑戦した。児童らは挑戦する友達に「頑張れー」と応援。目標に到達すると拍手が起き、会場には笑顔があふれた。
小林さんは「クライミングは誰かと比べる何かではない。自分の目標に向かって頑張ることが大事で、晴眼者と同じことができる。成長の一つのきっかけとなってほしい」と話した。(牧内奏)