彩木雅夫さん作曲の応援歌 白樺学園60周年で 歌唱は大場さん
帯広白樺学園高校(嶋野幸也校長、生徒440人)は、創立60周年を記念して新たに学校の応援歌を制作した。作曲は帯広市出身で「長崎は今日も雨だった」など数多くの名曲を手がけた彩木雅夫さん(84)=札幌市在住。6日に同校で行われた記念式典の全校合唱でお披露目し、今後も野球部の全校応援などさまざまな機会に歌い継いでいく方針だ。
歌のタイトルは「夢を叶(かな)えよ!TEAM SHIRAKABA」。作成のきっかけは、学園の前理事長の故長原清起(きよかつ)さんと彩木さんが帯広柏葉高時代の同級生だったこと。1996年に現在の校舎が完成した際に彩木さんが学校を訪れ、長原さんからいつか同校のために作曲してほしいという話があったという。
60周年記念の節目に向けて新応援歌を実現させようと、昨春から本格的に始動。作詞は嶋野校長が担当し、歌詞に合わせて彩木さんが作曲した。
彩木さんはこれまでに歌詞に合わせて曲を作ることはなく、阿久悠さんや千家和也などの作詞家も曲に合わせて作詞していた。しかし、嶋野校長の作詞が「とても良かった」(彩木さん)ことから、初めて歌詞に曲を付ける形で作曲。約半年かけて完成させ、キャッチーで明るい歌に仕上げた。
完成した曲は同校卒業生で、「NHKのど自慢チャンピオン大会2017」でグランドチャンピオンに輝いた大場悠平さん(20)=帯広市=が歌唱しCDに収録した。コーラスはシンガーソングライターの山本紗綺さんが務め、2人の歌を基に生徒が練習。記念式典でお披露目した。
式典では、サビの「心を一つに我ら皆 声高らかに応援す 夢を夢を叶えよ」など、吹奏楽部の演奏に合わせて全校生徒が声高らかに合唱。この日は彩木さんも来賓として出席し、「歌詞は君たちにぴったり。これからも歌い継いでいってほしい」と呼び掛けた。
式典後、嶋野校長は「感無量です」とし、「歌詞の『心をひとつに』『チーム白樺』はスポーツに限定されたものではない。困っていたら助け合い、全員で夢をかなえてほしい」と話していた。(松田亜弓)
<彩木雅夫>
さいき・まさお、本名・新居一芳。音更町出身。「なみだの操」「港の五番町」など多くの名曲を世に送り出した。2010年代からは「まさP」名義でボーカロイドを使った作品をニコニコ動画に投稿。今回の応援歌も初音ミクでデモテープを制作した。彩木雅夫feat.初音ミクのアルバム第2弾を制作中。