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高技専に地場産材提供 とかちの木で家をつくる会

提供された地場産のカラマツを使い、訓練に励む学院生

 とかちの木で家をつくる会(瀬上晃彦会長、26会員)は今年度から、製材過程で不用となった地場産カラマツなどの木材を、道立帯広高等技術専門学院(山本厚志学院長)に無償提供している。学院生が実習で使い、地域一体での人材育成を進めている。

 同学院は建築大工や家具・建具職人などを育成し、修了生は地元工務店などに就職している。訓練では年間約100本の製材を使用するが、十分ではなく、学院生が建てた模擬家屋の廃棄材なども活用していた。廃材加工作業は学院生が行うため、実習時間が短くなる課題もあった。

 この現状を知った同会が会員に呼び掛け、製材過程で出る端材を提供することに。同会は管内の木材・製材業や工務店などで構成され、カラマツ材を使った住宅づくりなど「地材地消」を進めている。

 第1弾として、11月に2トントラック3台分を提供し、12月から建築技術科の訓練で使用を開始。木材の組み合わせに必要な「ほぞ穴」などの基礎訓練のほか、技能五輪出場に向けた練習にも使う予定。

 提供を受けたカラマツは建物の内装に使うことが多く、これまで同学院ではほとんど扱っていなかった。同科の細川紀幸科長は「カラマツは粘りがあまりないなど木の特徴も勉強できる」と効果を説明する。

 今後も木材提供を続ける考えの瀬上会長は「地元の木材を使って技術を学んだ若い人材が増えれば、業界の活性化につながる」と期待する。山本学院長は「木材提供はありがたい。人材育成という形で、地元に還元したい」と話す。(池谷智仁)

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