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餃子の魅力を伝え続ける「ギョーザニスト」 山本茜さん

ユニホームの「ニラジャー」を着て、大好きなギョーザを頬張る山本さん

 「ギョーザは人生のパートナー。この世からなくなったら(自分は)灰になる」。帯広市の会社員山本茜さん(21)は1年365日、ギョーザを食べ続ける「ギョーザニスト」だ。これまで訪れた店の数は全国で1882店舗。「まだ知らないギョーザを食べ、もっと勉強したい」と、尽きることのない“ギョーザ愛”を語っている。

 山本さんは音更町生まれ。大好物は特になかったが、中学3年生の時に運命の出合いが訪れた。参考書を購入するため立ち寄った同町内の書店で、「宇都宮餃子(ギョーザ)公式ガイドブック」を発見した。

 ギョーザが並んだ表紙に吸い寄せられるように購入。数々の提供店のおいしそうな写真に、以来、夢中になって読んだ。ギョーザをさらに知りたい気持ちが湧き上がり、すっかりとりこになった。

 ネット上でクイズに答え、正答率によって合格が決まる「餃子検定」は初挑戦で合格し、日本餃子協会認定のギョーザニストに。18歳で初めて「ギョーザ旅行」をした際には、栃木県で念願の「宇都宮餃子」を口にし、おいしさと感動のあまり涙を流した。

 現在、仕事がある日は朝食と夕食の2回、平日が休みの日は午前11時から午後9時ごろまで1日かけて8店舗ほどを回り、「はしごギョーザ」をしている。店では最低でもギョーザ2皿とコーラを頼むが、満腹感を感じても次の店に行けば再び食欲が戻るという。

 仕事は市内のフィットネスクラブ「カーブス帯広西5条店」の運動指導員。多くの人と接するため、ふだんは昼食にギョーザを食べられないのが悩み。職場でお薦めの店を聞かれた際は、「皮がパリパリ」「野菜多め」など要望を聞いた上で、好みに合ったお店をアドバイスしている。

 道内から遠くは福岡まで、訪れた1900店近くのギョーザの味、店の雰囲気などを書き留めた「餃子ファイル」を作成するなど、全国のギョーザ店に精通する一方で、一人暮らしの自宅ではギョーザを手作り。冷蔵庫にはひき肉、ニラ、白菜、キャベツなどの材料を常備。小麦粉や薄力粉で皮から作り、焼き、蒸し、揚げギョーザを作るなどレパートリーも豊富だ。

 休日には市内のライブハウスで歌声を披露することも。緑色のジャージ「ニラジャー」を着て、ギョーザ型のバッグを肩から提げ、ギターを持ち、自身のギョーザ体験をオリジナルの「ギョーザ・ソング」にのせて発表している。これからの目標は「歌やふだんの会話を通じてギョーザの魅力を広め、ギョーザ好きを増やすこと」だ。(中島佑斗)

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  • これまでに集めたギョーザグッズの一部。バッグ、ポーチ、イヤリング、iPhoneケースなどさまざま

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