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さけの学舎、自然産卵サケのふ化に成功

約5センチに成長した稚魚が泳ぐ水槽。餌も口から食べるようになった(塩原真撮影)

 十勝川に関わりある市民ボランティアなどでつくる「十勝川さけの学舎」(藤堂博代表)は、十勝川インフォメーションセンター(帯広市大通北2)の水槽で自然産卵させたシロサケのふ化に成功した。同学舎によると、自然産卵でふ化した稚魚は約1000匹で、元気に水槽内を泳ぎ回っている。16日には親子対象の見学会を開く。

 水産庁さけますセンター帯広事業所の元所長で、同学舎のサケ飼育の技術指導を行う石垣章さんによると、民間団体でサケの自然産卵、ふ化を成功させる例は珍しい。

 同学舎は、十勝川の自然環境の豊かさを多くの市民に実感してもらおうと昨年発足。同センターを管理する道開発局や十勝釧路管内さけます増殖事業協会などの協力も受け、昨年10月、産卵直前のシロサケの雌雄1匹ずつを同センター内の水槽(幅約4メートル、高さ70センチ、奥行き約1・2メートル)に放し、自然産卵に成功していた。

 受精卵は、水槽に深さ約30センチほど敷き詰めた砂利の中に産み付けられた。同学舎によると、2月10日ごろ以降、砂利から稚魚が姿を見せるようになったという。

 同学舎では人工授精させた稚魚も約2000匹育てており、水槽内では大きさ5センチ程度に成長した合わせて約3000匹が元気に泳いでいる。藤堂代表(69)は「自然産卵の知見やデータも蓄積できた。今年の秋も挑戦できれば。見学会では子供たちに、十勝川の環境の豊かさを感じてもらいたい」と話している。

 見学会は午前10時から。同学舎は5月に、ふ化した稚魚の十勝川への放流を予定している。(長田純一)

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