桑井も無傷の4連勝に大きく貢献 女子ラグビー第2日目
女子7人制ラグビーのリオデジャネイロ五輪アジア予選東京大会最終日が29日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、日本はスリランカに49-0で大勝し、前日から続くリーグ戦4連勝を飾った。この結果、東京大会での2位以上(5ポイント以上)が確定。幕別町出身の桑井亜乃(アルカス熊谷-立正大大学院、中京大、帯農高出)が先発出場し、チームに勢いをもたらした。日本代表は前日のグアム戦を39-0で圧勝し、香港に27-5で勝った。
(松村智裕)
香港大会と東京大会の総合ポイント1位が五輪切符を獲得する。日本は午後から香港大会2位のカザフスタンと対戦。日本は香港大会でカザフスタンに2勝し、優勝による6ポイントを持っているため、この試合に勝つか引き分ければ五輪出場が決まる。
大会には6チームが出場。リーグ戦に続き、勝敗に応じた順位決定戦へ進んだ。
(29日)
日本(4勝) 49(20-0 29-0)0 スリランカ(1勝3敗)
【日】400020520029490
TGPD 前TGPD 後 計反
【ス】0000 00000 0 04
中国(2勝2敗) 17-7 香港(1勝3敗)
カザフスタン(4勝) 36-0 グアム(4敗)
(28日)
日本 39(17-0 22-0)0 グアム
【日】310017410022393
TGPD 前TGPD 後 計反
【グ】0000 00000 0 02
日本 27(17-5 10-0)5 香港
【日】310017200010274
TGPD 前TGPD 後 計反
【香】1000 50000 0 54
カザフスタン 34-0 スリランカ
香港 38-0 グアム
中国 36-7 スリランカ
カザフスタン 29-5 香港
スリランカ 22-7 グアム
カザフスタン 14-0 中国
攻撃の芽を摘む好タックル
秩父宮に集まったラグビーファンの声援を受け、サクラセブンズが躍動した。スリランカを相手に完封での大勝。4戦連続で先発出場した桑井も無傷の4連勝に大きく貢献した。
日本は前半開始早々に冨田真紀子が力強い突進からトライを決めるとスリランカにほとんど主導権を渡さなかった。小出深冬が巧みなステップワークで2トライ。竹内亜弥と中村知春主将も2トライを決め、計9トライのゴールラッシュ。反則ゼロで守備も機能した。桑井は前半のみの出場だったが、タックルで相手の攻撃の芽を摘み、ボールを奪うと素早くパスを回してチャンスをつくった。
前日のグアム戦。桑井は縦へ、縦へとゴール直前まで突き進むアタックで会場を沸かせた。香港戦では前半終了間際に味方のこぼれ球を拾って大会初トライ。貴重な追加点を挙げた。「私がトライを決めることができるのは、そこまでのプレーを作り上げてくれた他の選手のおかげ」。そういう桑井もスクラムやラインアウト、ラックなどで土台やつぶれ役となり、日本の得点機を演出し続けている。
日本は午後、カザフスタンとの予選リーグ全勝対決へ。決勝も同じ顔合わせとなる。1度でも勝てば五輪が決定するが“連敗”すれば当該対戦の総得失点差などが左右してくる。「勝負を分けるのは気持ち」と浅見敬子ヘッドコーチ。「速いテンポの攻撃と相手を0点に抑えるぐらいの守備で、多くのお客さまの前で結果を出したい」。選手たちは最後の大一番へ気迫をみなぎらせていた。
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