厚生病院に人型ロボット登場
帯広厚生病院(帯広市西6南8、菊池英明院長)で17日、人型ロボットが受け付けや案内を行うユニークな実証実験が始まった。訪れた患者たちは、ロボットと会話をしながら受け付けを済ませた。
医療情報システム開発のファーストブレス(札幌、小野寺薫社長)が経産省のロボット導入実証事業として実施している。ロボットはアルデバラン社(フランス)が製作した「NAOSUKE」で、身長58センチ、体重5・4キロ。医療機関でのロボット導入は全国的にも珍しいという。
この日は午前9時に実験開始。ロボットは、病院からの紹介状を持つ患者専門の「地域連携室予約優先窓口」に設置された。予約患者は今回のため特別に用意されたQRコード付きの受付票を持ち、ロボットの指示通り、センサー搭載の頭部分にコードをかざすなどして1次受け付けを済ませた。
体験した市内の主婦佐藤貴久子さん(65)は「思ったより簡単にできた」と笑顔。更別村から来院した尾形国雄さん(63)は「声が少し聞きにくい部分もあったが、子供にはいいかも」と話した。
実験は19日まで。小野寺社長は「年代を問わず、ロボットへの抵抗感が低いことが分かった。業務を担わせるには、まだ改善点があることも見えた。今後さらに実験を行い、将来的に実用化が可能かどうか検討していく」としている。
(佐藤いづみ)