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清水世界カデット5位、東京五輪代表に名乗り レスリング

帯北高のレスリング場で熱心に練習する清水賢亮(左)。同校レスリング部の主将を務める

 帯北高レスリング部の清水賢亮(1年)が、21歳で迎える2020年の東京五輪日本代表の有力候補として名乗りを上げた。16、17歳を対象とした世界カデット選手権(8月25~30日、ボスニア・ヘルツェゴビナ)の男子グレコローマンスタイル42キロ級で5位に入賞し、初の国際大会で好成績を収めた。清水は「東京五輪で優勝するために自分に足りないものがよく分かった」と、さらなる成長を誓う。(北雅貴)

 1998年の長野五輪スピードスケート男子500メートル金メダリストの清水宏保氏(41)を叔父に持つアスリートとしても話題を呼んでいる。

 清水は父の考悦さん(49)の影響で小学6年生からレスリングを始め、下音更中時に北日本少年少女選手権大会で3連覇した。5歳から中学2年生まで柔道も習っていたことから、投げ技を得意としている。

 今年4月下旬に横浜市で行われたJOCジュニアオリンピックカップ全日本ジュニア選手権大会で初優勝し、道内の高校生で初の世界カデット選手権の切符をつかんだ。

 6月初旬に右手首を骨折するアクシデントを乗り越え、世界の舞台を迎えた。1回戦はジョージア(旧グルジア)の選手に4-4。試合終了20秒前に決めた首投げで4ポイントを奪った。同点で終わったが2ポイントを2回取った相手をビッグポイントの差で上回り勝利を収めた。2回戦も4-4だったが、第1ピリオド(P)後半の一本背負いの4ポイントが効いた。3回戦は準優勝したロシア選手に「歯が立たなかった」。投げられ、押さえ込まれて0-12のテクニカルフォール負けを喫した。

 ただ、この選手が決勝に進んだため、最高で3位の成績となる敗者復活戦に回ることができ、アルメニアの選手と対戦。4-6と追う展開の第2P残り30秒。腰投げからフォール勝ちに持ち込んだ。カザフスタンの選手との3位戦では1-4で敗れメダルに届かなかった。すべての試合が接戦で、「外国人選手は組手が上手で力も強かった。試合の間隔もすごく短かった」と貴重な経験となった。

 帯北高レスリング部では主将を任され、部員5人全員が1年生のチームをまとめている。藤島忠監督(58)は「体幹が強くバランスが良い。相手タックルの切り方にセンスを感じる。練習態度も真面目」と期待を寄せる。

 宏保氏とは年に数度しか会う機会はないが、トリノ五輪を現地で応援するなど親しい間柄だ。「世界と戦う憧れの存在。金メダルを見せてもらい、自分もいつかと思った」と話す。

 世界カデット選手権は、五輪3連覇中の吉田沙保里(33)も98、99年に優勝している登竜門的大会。清水は来年、46キロ級で頂点を狙う。

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  • 世界カデット選手権で5位に入賞し、目標の東京五輪金メダルへ意欲を見せる帯北高の清水賢亮

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  • 帯北高のレスリング場で熱心に練習する清水賢亮(左)。同高では主将も務めている

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