中川氏擁護と批判 統一選総括は6月に 自民11区支部
約2カ月ぶりに十勝入りした中川郁子衆院議員(農林水産大臣政務官)は29日午後、自身が支部長を務める自民党道11区支部(十勝)の支部長会議などに出席した後、記者会見に臨んだ。同僚議員との不適切な交際などについて、「軽率な行動で迷惑を掛け、信頼を失った」と謝罪するとともに、政務官続投の考えを改めて示した。
中川氏はこの日、帯広市内のとかち館で開かれた後援組織など4つの会合に出席した。
非公開で行われた同11区支部の会議で中川氏は「大変ご迷惑を掛けた。(今後の)仕事の中で頑張っていく」と謝罪した。出席者からは厳しい意見が出たが、最終的に任期中は中川氏を支える流れとなった。
会場からは、12日投開票の道議選帯広市区で保守系候補が乱立し、公認候補が落選した点に触れる声も出たが、執行部は統一地方選の総括は6月上旬の同支部総会で行うとし、理解を求めた。
出席者の1人は「任期中は支えるというのは、次の総選挙には勝てる候補を出すということ」と指摘。その上で、「環太平洋連携協定(TPP)など諸課題で、十勝にプラスになる成果を上げれば、中川氏が勝てる候補となるが、そうでなければ交代論が浮上する可能性もある」と述べた。
全ての日程を終えた午後3時半ごろ、中川氏は同館で記者会見に臨み、「失った信頼を仕事で埋めていく。政務官の職は安倍晋三首相から強く、続投するよう命を受けている」とし、衆院議員や政務官を辞職する考えがないことを強調した。
その後、十勝毎日新聞社を訪れ、「各方面にご迷惑をお掛けした。(道議選市区で落選した自民党公認の)伊賀淳貴氏には申し訳なかった」と話したほか、2015年度当初予算で、十勝での農業分野のロボット技術実証事業が採択されたことなどを報告した。
(長田純一)