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日程早め11日までに出国 バングラデシュ研修団

ダッカ市内のスラム街の小学校で、現地の小学生と歌や手遊びで交流する教師たち。手前は米家教諭

 【バングラデシュ・ダッカ】政権への抗議活動が発生しているバングラデシュを訪問中のJICA(国際協力機構)北海道の教師海外研修団は、日本時間の8日夜、当初の日程を2日早めて11日までに出国することを決めた。治安の悪化に収束の兆しが見えないため、安全確保を優先した。現在、団員にけが人などはいないが、JICA北海道は「現地の状況を見つつ、安全を第一に判断した」としている。

 バングラデシュでは現在、バングラデシュ民族主義者党(BNP)など野党が全国規模で道路や鉄道、水上交通の封鎖を実施し、首都ダッカでも治安当局との衝突が生じている。

 さらに9~11日には、ダッカ郊外でイスラム教の世界最大規模の集会のひとつ「ビッショエスティマ」が始まり、大勢の巡礼者がダッカに押し寄せることが想定される。

 JICA現地事務所は巡礼後の治安悪化や空路を含めた交通の混乱を避けるため、11日までの離国を研修団に提案。研修団がこれに応じた。

 10日までは可能な限り中学校訪問などを行い、10日夜か11日に現地を離れる。飛行機のチケットが取れるかどうかは9日までに確認し、空席が少なければ2グループに分かれての帰国も検討する。

 研修団は8日、NGO団体が運営するダッカ市内スラム街の小学校を訪問。現地の子供たちと触れ合うことがかなったばかり。

 帰国が早まり、教師らは一様に落胆した表情。団員の池田高校教諭の米家直子さん(40)は「8日の視察はとても興味があった。交流では子供たちとストレートに心が触れ合い、人と人の距離が縮まったのを感じた」と話した。

 研修団は道内の小・中・高の教員11人とJICA北海道の職員2人、道教大の大津和子副学長の全14人。一行は4日に新千歳空港を出発し、5日からの暴動の発生によって、ダッカに足止めされた。当初は13日まで滞在し、同国南東部チッタゴンなども訪問する予定だった。(山岡瑠美子)

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