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バングラデシュで暴動 十勝の教員含むJICA視察団が足止め

市民が行き交うダッカ市内中心部。普段に比べて人や車の通りは少ないという(現地時間5日、山岡瑠美子撮影)

 【バングラデシュ・ダッカ】南西アジアのバングラデシュで政権与党に対する抗議行動が起き、十勝毎日新聞記者など十勝からの参加者を含むJICA(国際協力機構)北海道の教師海外研修団が首都のダッカで足止め状態になっている。抗議行動では警官隊との衝突で死者が出ているとの報道もあり、一行は視察などの予定を取りやめ、ホテルやJICA現地事務所にとどまっている。同行取材している本社の山岡瑠美子記者がダッカの様子を報告する。

 

山岡瑠美子

同国では昨年1月5日に最大野党がボイコットする中で総選挙が行われ、現在のハシナ首相が率いる与党が勝利した。この選挙からちょうど1年に当たる5日、野党が1周年の集会を開催しようとしたのに対し、与党は集会は認められないとして無期限の道路封鎖を発表。これに対し、ダッカなど各地で放火や爆発などの暴動が起きている。

 研修団は道内の小・中・高の教員11人とJICA北海道の職員2人、道教大の大津和子副学長の全14人。十勝管内からは池田高校教諭の米家直子さん(40)が参加している。一行は4日に新千歳空港を出発し、同日にダッカに到着。14日帰国の予定で、同国内の教育現場やJICA青年海外協力隊の活動の様子などを視察する予定だった。

 

バングラデシュ

ダッカ市内では、研修団到着の前後に放火や小さな爆発があったという。JICA関係者によると、市民は危険なため外出を控えており、普段はひっきりなしに聞こえる車のクラクションが事務所ではあまり聞こえない状況。市街地では日常生活は営まれているが、銃器を持った警察や軍隊が集合し、ものものしい雰囲気の場所もある。JICAは6日から他国からの関係者の入国・訪問を取りやめる措置を取っている。

 研修団は5、6日はダッカ管区内の学校視察・交流などを予定していたが、無差別の車両攻撃の可能性もあるとして、JICA現地事務所内での講義に変更。7、8日は空路でミャンマー国境に近い南東部チッタゴンに移動する日程だが、現地の治安が悪いために中止の可能性も出ている。

 JICA現地事務所は「(暴動は)長くは続かないのでは」とするが、現時点では先の見通しはまったく見えない状況になっている。

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