チョウザメ雌雄判別調査始まる 鹿追
【鹿追】町環境保全センターバイオガスプラント(中鹿追)の余剰熱を利用して町が取り組むチョウザメ養殖事業は29日、4年魚の雌雄判別作業が始まった。職員が1匹ずつ丁寧に腹の部分を割いて判別し、雌はキャビア採取が可能となる8年魚まで引き続き飼育され、雄は今冬にも食用に回される。
同プラントに隣接する研究棟では現在4年魚から当年魚まで370匹を飼育している。
今回雌雄判別が行われているのは、5月に4年魚となった80匹。1匹当たり体長80センチ前後で、体重は2~3キロ。チョウザメ購入先のフジキン筑波研究工場ライスサイエンス事業部超ちょうざめグループリーダー(茨城県つくば市)の平岡潔さんが同センター勤務の鈴木綾さんと市川友和さんを指導した。
判別は、チョウザメを器具に固定して腹部をメスで数センチ切り、精巣、卵巣を見分けてから縫合、雄に赤いタグを付けて雌雄別の水槽に移し替えるという作業。
平岡さんは「胴回りがぷっくりしていい太り具合」と同センターでの順調な飼育状況を確認。市川さんは「緊張しますね」と言いながらも作業に取り組んでいた。作業は30日までの2日間行い、雄は傷が治った後に町内の飲食店に出荷される。(大野篤志)