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枝豆おいしく加工 JA中札内村  まちマイ中札内編

枝豆加工品を次々に生み出すJA中札内村販売促進部の職員と山本組合長(後列左から2人目)

「なぜ、できないの」バイヤーの言葉に発奮
 カレーにコロッケ、ようかん、焼酎-。中札内には村の特産品「枝豆」を使った加工品が数多くある。そのまま食べておいしい枝豆を、どうして加工するのだろう。いったいどんな人たちが開発しているのだろう。JA中札内村(山本勝博組合長)を訪ねた。

04年に第1号「ようかん」 組合長直轄組織で開発販促
 「『枝豆がおいしいのは分かったけど、なんで北海道の農家は加工できないの。頭悪いなあ』と言われて頭に来てね」

 山本組合長は13年前に組合長に就任して間もなく、本州の商談会でバイヤーにこう言われた時の悔しさを、昨日のことのように語る。悔しさをバネに、職員を「お菓子の館あくつ」(帯広市大正町)で研修させ、2004年に作り上げた加工品第1号が「枝豆ようかん」だ。山本組合長「枝豆はそのまま食べるのが一番おいしい。でも、おいしい加工品もできるということが枝豆自体のコマーシャルになる」と強調する。

 現在、加工品の開発を手掛けているのは、06年に誕生した組合長直轄の組織「販売促進部」。その名の通り枝豆などを売ることが目的の部署で、売るためのツールとして加工品の開発も行っている。職員8人がそれぞれ、開発から販売までを担当している。

 同部販売2課の馬場孝憲課長(36)は「職員の間でアイデアを出し合うこともあるけど、他の企業などとの連携の中で新しいものが生まれることが多い」と言う。例えば馬場さんが開発に携わった「えだ豆餃子(ぎょうざ)」は、物産展でたまたま隣り合ったぎょうざ店とのコラボで生まれた商品だ。

 もともとは総務の仕事をしていた山田美穂主査(29)は、「初めは開発うんぬん以前に、枝豆そのものがどう作られているかも知らなかったので、戸惑いもあった」と明かす。それが今では、スーパーなどでさまざまな加工食品の原材料などをチェックするのが癖になってしまったと言い、「職業病かも」と笑う。

 ところで、これまでに約50種類もの枝豆加工品を生み出してきて同部の職員に、枝豆の一番おいしい食べ方を聞くと、「そのままが一番」と口をそろえた。
(丹羽恭太)


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