手塚治虫氏の直筆画寄贈 帯広柏小学校
帯広柏小学校(野崎司春校長、児童451人)卒業生の福島健夫さん(78)=東京都在住=が、漫画家の故手塚治虫さんによる直筆画を同校に寄贈した。同校は4日、福島さんを招いての全校集会で作品を披露、福島さんの語る手塚さんとの思い出話などを聞いた。
福島さんは1935年、東京生まれ。戦時中、帯広に疎開して帯柏小に通い、48年に卒業した。その後、東京に戻り、旅行雑誌、「漫画サンデー」(実業之日本社)の編集長などを務め、手塚さんと親交があった。
昨年11月に帯広を懐かしみ同校を訪問。2020年に開校100周年を迎えることを知り、「何かお祝いを」と自身が所蔵する小学生向けの本(506冊)とともに直筆画の寄贈を申し出た。直筆画は手塚さんが1973年に描いたもので縦90センチ、横150センチ。「鉄腕アトム」など30以上のキャラクターがカラーで描かれ、本人のサインも入っている。
集会で福島さんは作品について、「日本に数少ない希少なもの。大切にして後輩に受け継いでほしい」と呼び掛けた。最後に袴田温椰児童会長らがお礼の言葉を述べ、花束を贈った。(高津祐也)