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予約電話つながらない ワクチン接種 帯広市の窓口

ワクチン接種の予約を受け付ける帯広市のコールセンター

 帯広市で一般高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種の予約が始まり、1週間。他の自治体と同様、かなりの混雑ぶりに辟易(へきえき)する市民も。不満の多くは「電話がつながらない」「希望する病院の予約がとれない」-というものだ。市は「焦らず予約を」と呼び掛けている。

朝晩2回ずつかけ/医療機関手いっぱい
 市は65歳以上の市民(4万8000人)のワクチン接種に関し、75歳以上を先行して24日に接種券の送付と予約を開始。65~74歳は28日に送付する予定だったが急きょ、26日に前倒しした。

 ある男性は3日が経過しても接種券が到着せず、やきもきした。「どのような順番で送付しているのか。サイコロで順番が決められているようで不安」と漏らした。

 接種券が届いても、そこからが大変。市内農村地区の77歳の男性は接種券が届いてから朝晩2回ずつ市コールセンターに電話し、28日の夜にようやく予約できた。「10回目の電話で奇跡的につながった。一時は『持久戦』も覚悟した。接種は2カ月後の7月下旬になった」と語る。

 西地区の72歳男性は、かかりつけの病院を希望したが予約で満杯。「やむなく空いている病院で我慢した。なじみの病院で受けられると思ったのだが…」とこぼす。

 89歳の男性は親類に手続きを依頼し、休日夜間急病センター会場で2回分の予約を確保した。「はなから自分で電話をかけようとは思わなかった。ネットの環境もないので娘婿に任せた」と語る。

 帯広市健康推進課は「(ワクチンの量は)予約枠は十分に確保できている」と強調。医療機関の予約状況については、厚労省の専用サイト「コロナワクチンナビ」の活用を促している。指定医療機関(56カ所)のうち13カ所はネットでも予約できる(29日現在)。詳しくは市のホームページで。

 ◇ ◇ ◇

 接種会場となる市内医療機関も電話対応に追われている。あるクリニックは、かかりつけ患者以外の問い合わせも多く、午前中だけで70件ほどの電話を受けた日もあった。中小規模では事務スタッフの数が限られ、「外来患者の業務と並行しながらの対応。職員の手が回らない」と悩む。

 帯広協会病院は3カ月以内に内科系を定期受診した患者に限定し、受診時などに直接案内。電話予約は受けつけず、24日以降は、問い合わせが寄せられても自動音声でその旨を説明している。

 中には予約を締め切った医療機関が、知らないで問い合わせた市民に不満をぶつけられるケースも。別のクリニックの事務担当者は「どれだけの期間、電話が続くのか分からず、職員も疲れている。(64歳以下の)一般接種で同じ方法はとてもじゃないができない」と訴えた。(能勢雄太郎、安田義教、岡田優人)

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