似顔絵で幸せ届ける 昨秋から帯広で活動「かなやん」 瀧澤佳菜さん
十勝でも数少ない似顔絵師が帯広市にいる。「似顔絵師かなやん」こと瀧澤佳菜さん(24)。接客業務の経験も生かし、人物の柔らかな表情を引き出しながら描くと好評だ。「似顔絵を通して地元に元気や幸せを届けたい」と活動の幅を広げている。(阿部加奈)
瀧澤さんは札幌市出身。親の転勤で小学生の時に帯広へ。帯広大谷高校を卒業後、全国で似顔絵師を派遣する団体が似顔絵師を募集している投稿を偶然、インスタグラムで発見。試験を受け、昨年1月に入団した。旭川市でブライダルやアパレルといった接客業に携わりながら、月に2回ほど、似顔絵師として札幌に通った。
しかし、新型コロナウイルスの流行で対面での似顔絵描きは難しく、徐々に仕事が減少。それでも「似顔絵を描き続けたい」と帯広に戻り、昨年10月から個人での活動を始めた。
似顔絵師の描く絵は、人物の特徴的なパーツを強調する「カリカチュア」と呼ばれる手法が多いが、瀧澤さんの似顔絵はそうではない。おしゃべりもしながら豊かな表情を引き出し、色紙に描き出す。「人を傷つけない似顔絵を描くこと」を最大のモットーに、客の注文や意見もできるだけ細かに取り入れる。
現在はパーテーションの使用など新型コロナ対策を十分に取りながら、岡書帯広イーストモール店やとかちプラザのドトール内で月に2、3回ほど、対面で似顔絵制作を行っている。
スマートフォンで撮った写真からも制作し、中には死んだ愛犬、愛猫を描いてほしいという依頼も。「『また絵で会うことができた』と喜んでもらうことが多い。描いてよかったと思う」と笑顔を見せる。
最近ではLINEのアイコン作成、ウエディングボードやグッズ制作も手掛け、幅広く活動をしている。料金などの問い合わせや制作依頼はインスタグラム(mame_animal)、LINE=QRコード=でも受け付けている。