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学校トイレ洋式化進む 新得、陸別、広尾100% あえて和式維持も

洋式化が進む学校トイレ。あえて和式を残す自治体もある

 十勝管内の小中学校でトイレの洋式化が進んでいる。文部科学省が発表した昨年9月時点での洋式化率は、4年前の前回調査から大幅に増加。新得、陸別、広尾の3町は100%を達成した。一方、「和式を選ぶ子もいる」と、あえて和式便器を一定程度残している自治体もある。

 調査によると、道内の小中学校は、昨年9月時点で計4万9020個の大便器があり、63・5%が洋式だった。十勝は15市町村が道内平均を上回っている。

 前回調査から一気に洋式化を進めたのが新得町。2016年4月時点では44%と道内平均(51・3%)を下回ったが、トイレ老朽化や学校側の要望に対応する形で、19、20年度の2年間で約8038万円を投じ、100%に数字を引き上げた。

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 町教委は「家庭では洋式が主流で、子どもたちは和式になじみがない。和式だと用が足せない子が多いという学校現場の声もあった」と説明する。

 一方、洋式は増やすが、すべては置き換えないとする考え方もある。10年度から洋式化事業に取り組む帯広市は69・9%の便器で完了し、前回調査から29ポイント増えた。来年度にもすべての小中学校で事業が完了する見込みだが、各階に一つ以上は和式を残す考えだ。市教委は「他人が使った便器に座りたくないという児童が一定数いることを配慮した」とする。

 幕別町も同様の考え。災害時は避難所にもなる体育館のトイレは「子どもから高齢者まで不自由なく使えるように」とすべての便器を洋式化したが、校舎には和式を一定程度残し、洋式化率は前回とほぼ変わらない64・4%だった。

 トイレ関連企業でつくる「学校のトイレ研究会」(東京)の井尾加奈子主任研究員は「和式は洋式に比べ、尿や便が飛び散りやすく、多くの菌が検出されたとする調査結果もある。和式を残すのであれば小まめな清掃が必要だ」と話す。(高田晃太郎)

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