78歳の野球審判、東村さん まちマイ士幌編
78歳の現在も、少年野球などの審判員として活躍する町士幌西2線の東村達夫さん。審判歴は40年、今も年間80試合以上グラウンドに立つ。町内では最長老であり、関係者は「80歳近くでこの試合数をこなすのは超人的」と口をそろえる。東村さんは「引退を考えたこともあるが、80歳までは続けたい」と語る。
士幌町出身で中学卒業後、JA士幌町に就職し、職場の野球チームの選手としてプレーもした。審判を始めたきっかけは息子が小学生時代、所属していた野球少年団の練習試合だったという。
「塁審をしていた男性が近くで行われていた工事作業に見入ってミスジャッジを連発、しまいにはプレー中の子どもに『いまのどっちだ?』と聞いている始末。これでは選手がかわいそうと思うようになった」と語る。すぐに2級審判員、さらに9年後には1級審判員も取得し、軟式野球の小・中学生、社会人の試合をジャッジし続ける。
印象に残る試合はゲームではなく、ある社会人チームの試合後の行動。「敵陣も含め、ベンチを清掃していた。ゲーム以外のスポーツマンシップに感動した」とする。
「高齢になり試合に迷惑をかけてはいけない」と、5年前に一度引退を考えたが、周囲の激励でとどまった。「子どもには野球を通じ社会のルール、マナーも教えるのも審判の役目」と語った。
(林佑哉)
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