全道高体連 アーチェリー 帯三条女子「気持ちは一つ」全国でもVを 男子は準優勝
アーチェリーの第37回道高校選手権兼第38回全国高校選手権道予選会(道高体連など主催)最終日は10日、帯広の森アーチェリー場で男女の団体戦を行った。7校が出場の女子は、個人戦優勝の西川祐未(3年)、同3位の末松麻衣(同)を擁する帯三条が決勝で札幌啓北商の追撃を振り切り210−207で勝利を収め、2年連続4度目の優勝を果たすとともにインターハイ出場を決めた。8校が出場の男子は、個人戦を制した中田修平(同)がけん引した帯三条が決勝に進んだものの、第2エンドに得点を伸ばせず札幌啓北商に惜敗、インターハイ出場を逃した。帯工は1回戦で敗退した。(岡部彰広)
「どこにも負けない」練習量 大舞台で努力の結晶を
女子団体は帯三条が過去12度優勝の強敵・札幌啓北商との競り合いを制し、初の連覇を果たすとともにインターハイ(千葉県船橋市・8月9日から)出場権を手にした。
団体は1人3射を3度(3エンド)繰り返し、計27射がチームの得点となる。同校は個人戦3位の末松麻衣主将(3年)に同優勝の西川祐未(同)、同ベスト8の久保山真利子(2年)の強力な布陣。手の甲に「みんなの気持ちは一つ」と書き合い、試合に臨んだ。
決勝は第2エンドを終わって4点差。しかし、昨年のインターハイなど大舞台を経験してきた3年生2人が引っ張る帯三条は、追われる側のプレッシャーをものともしなかった。同校はそれぞれが1エンドにつき最初に2本ずつ、最後に1本ずつ撃つパターンで回す。最終エンドは、1番目の末松が9点を2本の上々のスタート。続く久保山が9点と8点。西川も10点、9点と安定した力を発揮。猛追する札幌啓北商を抑えた。
「2年生が頑張った」「短期間で力を伸ばした」と末松、西川は久保山の奮闘をたたえた。久保山も「失敗してもカバーするから大丈夫と言われ、いつも通り落ち着いていけた」と引っ張ってくれたエース2人がいる心強さを改めて感じたよう。
全国制覇への第一関門を突破した。「個人戦と合わせて2冠も目標」と西川が言えば、末松主将も「団体は全国優勝したい。個人戦では上位に勝ち上がれば(西川と)対戦できるかも」と、インターハイが待ち遠しい様子。「練習量はどこにも負けないでしょう。部活動は午後6時半で終わるのに、選手は7時半、8時までやっている」と渡部恵二監督が話すように、練習好きな選手たちが約2カ月後の決戦で努力の結晶を見せてくれそうだ。
涙が出そうに
女子団体を制した帯三条の控え選手・津島つかさ(2年)の話
いい点を取るたびに涙が出そうになった。(久保山)真利子(2年)と来年も頑張りたい。
残念な結果「来年に期待」
○…男子団体に出場の帯工は、初戦で優勝した札幌啓北商に179−223で敗れた。「優勝を目指す」と意気込んでいた有城賢二主将(3年)は「もっと練習を頑張ってくればよかった」と残念がった。
力を出し切れなかった。「平均で190から200は出せるのに、みんな緊張していた」(有城主将)。これで3年生は引退するが「来年に期待したい」と、有城主将は後輩たちの奮闘に期待していた。
「実力出せなくて悔しい」
○…最終競技の男子団体は、帯三条が勝てば史上2校目の男女完全制覇だったが決勝で惜敗。「女子に続きたかった。申し訳ない気持ちでいっぱい」と白根和樹主将(3年)は肩を落とした。
選手はいずれも普段の力が出せなかったことを敗因に挙げた。予選ラウンドの上位3人の合計点は8校中トップの成績。準決勝の道栄戦では辛くも逆転勝ちしたものの、決勝では第2エンドで制限時間内で満足に撃ち切ることができず、ここで14点と大きな差をつけられた。
「手の届かないところで負けるなら納得しますが、実力を出せなかったので悔しい。みんなをインターハイに連れて行きたかった」と個人戦との2冠を逃した中田修平(3年)。白根主将も「修業不足だった。後輩たちは頑張ってほしい」と雪辱を託していた。