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地球温暖化考える、気象衛星開発グループ講師に

子どもたちにグリーンランドの現状を紹介し、「地球温暖化を防ぐ努力をしよう」と呼び掛けた青木室長(手前)

 【中札内】上札内地区に滞在し気象変動観測衛星の開発実験に取り組む研究グループが24日、上札内交流館で小学生を対象に講演会を開いた。グリーンランドでの研究体験を聞きながら、子どもたちは遠く離れた土地に思いをはせ、地球温暖化に理解を深めた。

 研究グループは、気象庁気象研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)地球観測研究センター、北見工大、富山大の7人で構成。近い将来打ち上げ予定で大気や植生などに関わる観測を担う人工衛星「GCOM-C(ジーコムシー)」の雪氷部門を担当。毎年この時期、同地区で別の同衛星と連動した雪氷の観測、成分分析を行っている。

 今年も21日から滞在。地域への還元として、「わくわく!!どきどき?!地球の不思議 地球の雪と氷」と題した講演会を初めて企画した。小学生60人と保護者らが来場した。

 グループ代表で気象庁気象研究所の青木輝夫室長が、研究で通うグリーンランドについてスライドを交えて紹介。「雪しか降らない北部でも雨が降るようになった」などと温暖化の影響を伝えた。参加児童からは「グリーンランドの氷が全部溶けたら?」との質問もあり、青木室長は「海面が7メートル上がり東京も水没する。温暖化の原因になる二酸化炭素を出さない生活を心掛けて」と答えた。

 JAXA地球観測センターの堀雅裕主任研究員は、開発中のGCOM-Cについて「19個の目で、見えない光も観察する。地球の健康診断をする」と説明。会場にはメタンハイドレートなどの体験コーナーも設けられた。舩戸優良さん(中札内小5年)と石塚心温さん(同)は「びっくりする話や面白いことがいっぱいあった」と喜んだ。

 同グループは28日まで滞在する。(小寺泰介)

関連写真

  • 堀主任研究員(左)と赤外線が見えるサーモグラフィーで顔を映して楽しむ小学生

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  • メタンハイドレードに興味津々の小学生

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