踊りと音楽、感動呼ぶ 市民バレエ
第3回市民バレエ公演「くるみ割り人形」が21日、帯広市民文化ホールで開かれた。120人を超えるバレエダンサーたちが躍動し、帯広交響楽団、稲田小・緑丘小合唱部も迫力の演奏・コーラスを披露。会場は4年ぶりの市民バレエを楽しみにしていた観客で満席となり、「総合芸術」を心ゆくまで楽しんだ。
市民バレエ「ティアラの会」、帯広市文化スポーツ振興財団、帯広交響楽団、市民劇場運営委員会、市教委の主催。
今回の公演は内山玲子バレエスタジオ(旭川)を主宰する千葉るり子さんが振り付け・演出を、オーケストラの指揮を日本を代表するバレエ指揮者の1人磯部省吾さんが務めた。
6月に配役を決めるオーディションが行われ、本格的な練習がスタート。これまで千葉さんやゲストダンサーが何度も十勝入りして練習やオケ合わせを重ね、直前まで入念なリハーサルを行った。
第1幕では井川こころさん(音更中1年)が演じるクララを中心にストーリーが進行し、子供たちが演じるネズミと兵隊たちとの戦いなどの見どころを経て、林美優さん(19)が雪の女王の美しい舞を演じた。
第2幕では、スパニッシュ、アラブ、チャイナ、トレパックなど世界の国々を連想させる踊りやお菓子の国の精たちがかわいいダンスを披露。クライマックスは菊地楓子さん(札内東中3年)が演じるお菓子の国の女王「金平糖」とゲストの中家正博さん(25)演じる王子による「グラン・パ・ド・ドゥ」(男女2人による4曲構成の踊り)。2人の息の合ったジャンプやハイ・リフトなどが繰り広げられ、観客を魅了した。
フィナーレでは2幕の出演者が一斉にステージに立ち大団円。カーテンコールでは拍手が響き続けた。
観劇した横堀莉湖さん(大樹小6年)は「すてきだった。私もバレエをやっているので今度は出てみたい」と語り、本別町在住の沼田久枝さん(65)は「孫が出演しているので見に来た。(前回公演から)4年間で成長した姿に感動。これだけの大勢で1つのことを作り上げるのはとてつもないこと」と話すなど、多くの観衆の胸を打ち公演は成功のうちに幕を閉じた。(大谷健人)
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