帯広のパートナーシップ制度、12月から導入
帯広市は、導入に向けて準備を進めてきた同性カップルなどの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」について、12月1日から運用を始める。性的指向や性自認に伴う差別・偏見の解消や生きづらさの軽減を図り、性のあり方に関わらず、誰もが個人として尊重されるまちづくりを目指す。22日の市議会厚生委員会に報告した。
同制度は道内では札幌、江別、函館、北見の4市が導入済みで、室蘭市でも検討が進んでいる。制度の種類は「証明」「宣誓」「登録」「届出」の大きく四つあり、道内4市を含む多くの自治体は「宣誓制度」を採用している。
ただ、宣誓制度には行政職員の前での宣誓書記入に抵抗感があるとの指摘もある。帯広市は当事者が公正証書などの形式で契約を締結し、行政が確認したことを証明する「証明制度」と、婚姻届のような「登録制度」を、申請者が選択できる全国的にも珍しい仕組みを取り入れた。
10月に制度の要綱を制定して市民らに周知し、12月に運用を開始する。市営住宅へのパートナーの入居や手続きについて、配偶者と同等に取り扱うなど、関連する行政サービスは準備が整ったものから段階的に適用していく。(津田恭平)