最強姉妹 メダル5個 菜那「美帆は仲間」
【韓国・平昌】平昌五輪スピードスケート女子団体追い抜き(チームパシュート)で金メダルに輝いた幕別町出身の高木菜那(日本電産サンキョー-帯南商高出)と妹の美帆(日体大助手-日体大、同高出)、佐藤綾乃(高崎健大)、菊池彩花(富士急)の4選手が25日午前、現地で記者会見した。前日のマススタートでも金メダルを獲得した菜那選手は「妹が(大会3日目の)1500メートルでメダルを取り、チームジャパンが波に乗った。私も刺激になった」と爽やかな笑顔を見せた。
記者会見は午前9時40分ごろに始まった。日本はチームパシュート決勝を2分53秒89の五輪新記録で制し、前回覇者のオランダに勝利し同種目を初制覇。美帆選手は「ずっと金メダルを狙っていた。サポートしてくださる人たちの思いも結果に出せて良かった」と振り返った。
今大会は高木姉妹の活躍が目立った。この日は菜那選手が前日のマススタートでの金、美帆選手は1500メートルの銀と1000メートルの銅メダルも持って姿を見せた。菜那選手は、冬季五輪の1大会で複数の金メダルを獲得した初の日本女子選手。美帆選手も、五輪1大会で日本の女子選手が3種類のメダルを取ったのは夏季大会を含めて初の快挙だ。
菜那選手は記者会見で、約12時間前のマススタートの激闘の疲れも見せず、2つの金メダルを首に掛けて喜びいっぱい。2010年のバンクーバーは美帆選手、14年のソチは菜那選手がそれぞれ出場。2人そろっての五輪は今大会が初めて。「妹というより、この2年間を一緒に過ごした仲間。安心して、支えになっている仲間と結果を残せ、スケート人生の中でかけがえのないものになった」と笑みを浮かべた。
美帆選手は4種目で好結果を残し、「たくさんの種目に出させてもらい、どのレースもしっかりと向き合えた」と振り返った。世界オールラウンド選手権(3月10、11日・オランダ)などが控える。「五輪に向けてこの4年間、スケートに人生を懸けてきた。すぐに次の大会に気持ちを切り替えられない。自由な時間があるなら、静かな所でのんびりしたい」と本音ものぞかせた。(北雅貴)
佐藤綾乃選手の話
初めてのオリンピックでパシュートで金メダルを取れて、ものすごくうれしい。おなかいっぱい甘いものを食べ、W杯最終戦で頑張りたい。
菊池彩花選手の話
昨季はけがで出られない中、みんなの活躍に刺激を受けて自分も世界の舞台に立ちたいと思った。実際に金メダルを取れてうれしい。