ホッキョクグマ脱出、捕獲の流れ確認 おびひろ動物園で訓練
おびひろ動物園(柚原和敏園長)で15日、ホッキョクグマの脱出を想定した避難訓練が行われた。職員ら関係者が、入園者の避難誘導からクマの捕獲、収容までの流れを確認した。
万が一の事態が起きた際に被害が広がらないよう、職員の意識を高めるため毎年実施している。この日は同園職員をはじめ、十勝総合振興局、帯広署、帯広消防署、猟友会帯広支部から約30人が参加し、誘導班や捕獲班、射撃班などに分かれて訓練に臨んだ。
危険動物のホッキョクグマが獣舎から脱走し、園内を移動中との想定。同園職員が中に入ったクマの着ぐるみが時折、入園者を威嚇するようにして逃走。参加者は車両3台を使って逃げ場を徐々になくし、麻酔銃代わりに水鉄砲を発射。効き具合を確認後、ネットを着ぐるみに一気に巻き付け、捕獲した。
訓練後の反省会では「避難誘導の場所や人手が足りない」「無線が交錯し過ぎて聞き取れない。園内放送をもっと流すべきだ」などの意見が出た。柚原園長は「入園者の安全を最優先に考え、職員が食い止めるのが大事」と話した。
(中島佑斗)