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汚泥除去 「力になりたい」 復旧へボランティア続々

浸水被害に遭った住宅敷地内の汚泥処理を行うボランティア(3日午前10時、芽室町西6条9)

 8月30、31日の台風10号による大雨で各地で住宅などに浸水被害が出た十勝管内で、住民有志らボランティアによる復旧支援の輪が広がっている。被災後初の週末を迎えた3日は、河川氾濫が起きた芽室や幕別などで、泥をかぶった住宅敷地や公園などを清掃する姿が朝から見られた。

芽室町の呼び掛けに62人
 芽室町では浸水した住宅の敷地内に残る大量の汚泥を除去するため、町が週末の3、4日に活動するボランティアを募集した。初日の3日は午前10時までに町外も含めて62人が集まり、地域がふだんの姿を取り戻すため、懸命に作業に取り組んだ。

 町が災害支援でボランティアを募るのは初めて。職員だけでは人手が足りず、被害の大きい緑町西、緑町東、西町、西工町地区を対象に町民に呼び掛けた。

 この日は朝から受付会場に次々と参加者がやって来て、宮西義憲町長が「皆さんの力を借りることができ、大変ありがたい。よろしくお願いします」と謝辞を述べた。参加者は4、5人が1チームとなり、各戸の庭や車庫内にたまった汚泥をスコップでかき出す作業を夕方まで続けた。

 一番乗りで訪れた町内の無職関沢正茂さん(64)は「友人や昔の職場の先輩などが被害に遭い、何とか力になりたかった」。両親と参加した上美生小3年の五十嵐夏樹君(9)は「いつも雪かきをしてるけど(汚泥は)すごく重い。でも頑張る」と額に汗を浮かべていた。

 浸水した自宅からボートで救出され、帰宅後に後片付けを続けていた町西6条9の会社員の男性(51)は「多くの人に協力してもらい、非常に助かる」と感謝していた。

 町職員は約20人がボランティアをサポートして活動した他、約90人が他地域で汚泥処理に当たった。
 町は4日もボランティアを募る。参加者は長靴、先のとがっていないスコップ、マスク、ゴム手袋、飲み物、弁当などを持参し、町役場車両管理センター(西4条6ノ1)に集合する。作業時間は午前9時~午後5時(時間内は出入り自由)。問い合わせは町社会福祉協議会(0155・62・1616)へ。(松村智裕)

土砂撤去に汗を流すつつじ会のメンバー(3日午前10時)

コースの土砂撤去 利用者が自主的に 幕別・猿別川PG場
 幕別町市街地近くを流れる猿別川河川敷(町本町)では3日、ボランティア9人がパークゴルフ(PG)場の土砂を撤去した。

 13市町村の14PG団体でつくる十勝市町村つつじ会(前多寿会長)のメンバー。町内のヨシダ造園が協力した。増水で土砂に埋まった「サーモンコース」(約3000平方メートル)で作業に当たった。

 事務局の桑原征雄さん(72)は「月2回の例会の会場なので何かできればと思い、集まった。土砂に埋まったままだと芝生が呼吸できないので、何とか生き返ってくれれば」と話していた。(眞尾敦)


◆9月3日、4日芽室町民限定ボランティアの募集について
町民ボランティア募集-芽室町公式ホームページ

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