啓北小広報紙が全国一 給食特集やコーナー充実
第37回全国小・中学校PTA広報紙コンクール(日本PTA全国協議会主催)で、帯広啓北小学校(木下剛校長、児童390人)の広報紙「こんにちは。」が最高賞の文部科学大臣賞に輝いた。道内からの大臣賞受賞は珍しく、発行に当たる同校PTA広報部(中渡久哉部長、26人)のメンバーら関係者を喜ばせている。表彰式は19日に東京都内で行われる。
同コンクールは前年度発行(年2回以上)のPTA広報紙を対象に、記事や編集、レイアウト、見出しなどを審査する。今回の応募総数は小学校で3642校に上り、各地方審査を通過した351校の中から3度の審査を経て入賞作品が選ばれた。
啓北小の「こんにちは。」はPTA広報部が中心となり、学期ごとに年3回の発行。オールカラーでA4判、12~16ページ。企画から取材、記事の執筆、写真撮影、レイアウトまでほぼ全ての作業を、元広報部員や教諭も含めた編集委員が制作している。2007年にスタイリッシュなデザインにリニューアルし、全道大会では同年から8年連続で入賞している。
今回は14年度発行の1~3学期号が審査された。このうち2、3学期号は「そうだったのか! 学校給食」(前・後編)と題し、市学校給食センターの設備やメニューを特集。センター長や管理栄養士、市教委への取材を通じ、食器の変化やアレルギー対応などを写真入りでまとめた。昨年度、生徒考案の「南商とりさん親子丼」などが給食で提供された帯広南商業高校クッキング部も取材するなど、さまざまな視点から給食の“今”を紹介した。
地域のボランティアなどへのインタビューや、児童・PTAの行事・活動、教諭の担当欄など定番のコーナーも充実。3学期号では卒業する6年生全員を表紙に登場(毎年恒例)させるなどし、総合的に高い評価を受けた。
制作に携わった同部OGの加納さゆりさんは「保護者が本当に知りたい情報を伝えることを、念頭に置いて作っている」と話す。昨年まで編集委員を務めた中辻とも恵さんは「取材すると、他の保護者に伝えたくなる。大変でもやりがいがあった」と振り返る。
07年のリニューアル後は子供たちも読むようになったという。地域の町内会でも回覧され、学校と地域をつなぐ存在としても親しまれている。19日の表彰式の会場は都内のホテルニューオータニ。受賞した広報紙は2学期号のみ、道PTA連合会のホームページで閲覧できる。(松田亜弓)