リチウムイオン電池 くりりんでも火災 22年度11件 ごみ分別呼び掛け
十勝管内の収集ごみを共同処理する一般廃棄物中間処理施設「くりりんセンター」(帯広市西24北4)で近年、リチウムイオン電池などの小型充電式電池が出火原因と考えられる火災が増えている。2022年度は11件の火災が発生し、うち1件では10分ほど搬入を停止した。同センターでは、これらの製品を燃やさないごみ袋や資源ごみの袋に入れないよう、分別の徹底を呼び掛けている。(細谷敦生)
同センターによると、20年度は3件の火災が発生し、すべてで消防が出動する事案になった。21年度は急増して10件。そのうち3件で搬入が一時停止した。
火災のほとんどは、不燃ごみを破砕する機械の運転中。破砕処理後に選別した可燃ごみを、可燃ごみピットへ搬送する際の出口で発生している。昨年度と21年度はいずれも同センター内の装置で初期消火して対応できているが、火災が大きくなると施設機能の停止や人命の危機など多大な影響が出る。
デジタルカメラやおもちゃなどで使用している小型充電式電池には、ニッケルやコバルトなどの希少資源が含まれ、ごみに出さずリサイクルが呼び掛けられている。家電量販店などのリサイクル協力店や各市町村で回収している。
同センターのホームページでは、適切な分別を呼び掛ける動画も公開しており、「不燃ごみや資源ごみの中に火災の原因となるものを入れないことで火災は防げる。ごみは適切に分別を」と注意を促している。