小学、全国と差縮まる 中学では差拡大 全国学力テスト
道教委は28日、文部科学省が4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の道内公立校の平均正答率を公表した。小学校の全教科で全国との差が縮まった一方、中学校は昨年よりも全国との差が開いた。小学校理科、中学校の国語と理科は全国とほぼ同水準となった。
全国学力テストは小学6年生と中学3年生が対象で、今年は国語と算数(数学)に加え、4年ぶりに理科も行われた。道内では小学校949校3万4310人、中学校568校3万2940人が受けた。
道内の平均正答率は小学国語が64・4%(全国公立校65・6%)、算数が61・1%(同63・2%)、理科が62・9%(同63・3%)、中学国語が68・6%(同69・0%)、数学が48・9%(同51・4%)、理科が49・0%(同49・3%)。文科省は調査結果を整数値で公表しているが、道教委は独自に小数値で算出している。整数値に基づく都道府県順位は小学国語33位、算数39位、理科17位、中学国語17位、数学35位、理科18位だった。
小学校は全教科で全国との差が2・1ポイント以内(2021年度は2・7ポイント以内)に縮まったが、中学校は同2・5ポイント以内(同1・3ポイント以内)で昨年度よりも広がった。
児童・生徒への質問紙調査では、1日1時間以上勉強する児童・生徒の割合は小学校で56・6%、中学校で63・6%で、全国と比べ小学校で2・8ポイント、中学校で5・9ポイント低かった。
1人1台端末の活用についての質問で「学校で授業中に自分で調べる場面で、PC・タブレットなどのICT機器をどの程度使っているか」との問いに「ほぼ毎日」と回答した児童生徒の割合は小学校で3・8ポイント、中学校で1・3ポイント高かった。
管内別の結果は例年、11月に公表されている。(澤村真理子)