萃美さんの十勝関連作品も紹介 書道書籍
帯広市出身の書道アーティスト萃美(すいび、本名・天野早惠)さん=東京=の作品が、「日本のデザイン書道家 筆文字デザインの最前線」(マール社)で紹介された。著名な書道家のクライアントワーク(依頼を受けて制作した作品)を集めた書籍で、萃美さんが手掛けた十勝関連の作品も収められている。
萃美さんの作品は、2ページにわたり9点を紹介。プロ野球・北海道日本ハムファイターズの2018年チームスローガン「道」のロゴデザインが目を引く。日ハムと北海道などを融合させたデザインで、北の大地の期待を背負い、野球の道を究める決意を一文字に込めた。
十勝関連では、高嶋コンクリート工業(芽室)のロゴと社名がある。会社設立者が元力士ということで、「高」の書にまげと、土俵上のつり屋根の隅に垂らす房をつけて力士にし、親しみやすいロゴにした。「飛」は、2017年十勝毎日新聞元旦号第9部(Chai)の表紙を飾った。前年の台風で大きな被害を受けた十勝が前を向き、可能性に満ちあふれた未来へ羽ばたく様子を表現した。
武田双雲氏や紫舟氏など140人以上の作品を収録している。萃美さんは「素晴らしい書道家とご一緒できたことがうれしく、光栄に思う。どのクライアントワークもしばらく筆が持てなくなるほど練って生み出した。誰かの心を癒やし、励まし、元気づけるような作品を生み出せるよう、人として深みのある人間になりたい」と語る。
A4判368ページ。税別5800円。(池谷智仁)
◆書籍について
・日本のデザイン書道家 筆文字デザインの最前線-株式会社マール社公式ホームページ