地元住民の隠れた名所に 防風林の大木にフジの花 更別
【更別】旧更南小学校校舎の向かいにある防風林の大木に、フジのつるが絡み付いている。木全体に薄紫色の雨を降らせるように花々が咲き、住民に“隠れた名所”として親しまれている。
酪農業を営む柳澤昌男さん(73)=村更南南4線32=の自宅敷地内にあるトドマツ6本の防風林。同校が閉校になった1984年ごろ、昌男さんの父で花好きだった竹三郎さん(故人)がフジとともに植え、約10メートルの高さに成長した。
フジはこのうち、2本に巻き付きながら上がって行き、「数年前から、ドライバーや通行人が足を止めて見上げる姿を見かけるようになった」(昌男さん)という。
場所は道道更南更別停車線と村道東5号線の交点付近。今年は5月下旬から花が咲き始め、見ごろはあと数日という。近所に住む川口香代子さん(60)は「手入れされていない野生の力強さが好き」と話し、昌男さんは「花が咲くと、父親や4人の子供が通った小学校を思い出す」と笑顔を見せた。(小寺泰介、金野和彦)