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ロボットスーツ導入 十勝リハビリテーションセンター

女性の足に装着され、動きをサポートするHAL

 社会医療法人北斗(帯広市、鎌田一理事長)は、同法人が運営する市内の十勝リハビリテーションセンター(稲田町基線2)で、下肢の動きを機械で支援する「ロボットスーツHAL」を使ったリハビリを提供している。HALを導入している施設は、道東では唯一という。

 HALは、筑波大学の研究者を中心に設立されたサイバーダイン社(茨城県つくば市)が開発した。脳から筋肉に送られる信号をコンピューターで解析し、HALの関節部分に内蔵されたモーターが動きをアシストする。装着者の意思に応じた動作支援が可能で、障害のある人、筋力が低下した人の自立支援や運動訓練に用いられている。

 同センターが導入した下肢用HALは、股関節と膝関節の屈伸をそれぞれアシストする。脊髄損傷で下半身がまひした患者や、長期の安静で筋力が衰えた患者などのリハビリに用いている。

 昨年11月から稼働し、これまでに延べ30人が利用。慢性期の患者が十数回利用したところ、10メートル歩く時間が23秒から17秒に短縮されるなどの効果が見られたという。

 昨年12月に脊髄梗塞を発症して下半身にまひが残る女性(49)は11日、HALを使った3回目のリハビリに臨んだ。女性は、特に右足が前に出づらいが、「自分が動きたいと思った通りに助けてもらっている感じ。装着しリハビリをした後に外して歩いてみると、足が出やすくなった気がする」と話していた。

 同センター理学療法科の品田慶太副科長は「脳から筋肉への信号が足りなかったり筋力が弱っていたりして、体を動かそうとしても動かないときに、HALが足りない部分をリアルタイムにアシストすることで思った通りに体が動くイメージを持てる。それによって運動機能の改善や、本人の意欲・満足度の向上につながる」としている。

 同センターは今後、HALの活用方法や効果について研究し、一定の効果が確認されれば追加導入することも検討している。(丹羽恭太)


◆サイボーグ型ロボット「HAL」について
サイボーグ型ロボット「HAL」に関する情報-CYBERDYNE株式会社公式ホームページ

◆十勝リハビリテーションセンターについて
診療のご案内-北斗病院

◆ロボットスーツHAL関連記事
ロボットスーツ導入 札幌・萌福祉Sが新施設-十勝毎日新聞電子版(2014/09/18)

関連写真

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