臼井文音(帯南町2年)3位 全中陸上女子200決勝
【香川】全日本中学校陸上競技選手権大会第2日は19日、香川県丸亀市・県立丸亀競技場で男女8種目の決勝を行い、女子200メートルで臼井文音(帯南町2年)が福島千里(当時幕別糠内)の十勝中学記録を11年ぶりに更新する24秒86で銅メダルを獲得した。十勝勢でこの種目のメダリストになったのも福島以来11年ぶり。優勝は宮田乙葉(兵庫・明石朝霧3年)。同100メートル障害は、1年生の三好あい菜(清水)が14秒95に終わり準決勝進出を逃した。最終日の20日は午前に女子100メートル準決勝を行い、臼井が12秒25の2組2着で決勝進出を決めた。(岡部彰広)
終盤猛追 「中2」歴代2位 「道記録は来年に」
臼井文音は競技場内の大型モニターをしばらく凝視し、3位に名前が映し出されたのを確認してようやく笑顔をほころばせた。タイムは24秒86。自己ベスト記録を0秒46上回っただけではなく、国内短距離女王の福島千里が持っていた十勝中学記録(25秒02)も一気に更新した。
大舞台で力を出し切った。レーンは「7」。前で姿が唯一確認できる大外「8」の宮田乙葉は、日本ジュニア室内大会(2月)の中学60メートルで優勝。今大会の同種目ランキングでもトップの実力者。得意のスタートが決まったかどうかは前に宮田しかいないため分からない。懸命に追走すると、コーナーを抜けて宮田、山田美来(岩手・福岡3年)に次ぐ3、4番手にいることが確認できた。
焦りはなかった。「優勝は難しいかもしれない。でもメダルを取りたい」。今季はスタートだけではなく終盤の強さも備わっていた。道大会100メートル(7月・千歳市)で11秒台を出したときのように体が動いた。「宮田さんとは差が縮まった感じ。(3位で並んだ)横の人も見えなくなって抜けたかなと思った」
終わってみれば宮田は中学歴代9位の24秒58で優勝。臼井も中学2年生の歴代2位に踊り出た。表彰時に宮田、山田ら3年生のお姉さん選手に囲まれ「1位は来年だね」と励まされにっこり。「道中学記録まで0・02秒足りなかったが、これでいっぱいいっぱい。更新は来年まで取っておきます」と話し、浮つくことなかった。
最終日の20日は午前の100メートル準決勝をクリア。午後の決勝で連続表彰台を目指した。
予選敗退にも初舞台で笑顔 100メートル障害・三好
○…好物の“うどん”パワーで臨んだ中学初の大舞台は、予選敗退ながら笑顔で終えた。女子100メートル障害の十勝中学記録保持者、三好あい菜は14秒59のベスト記録に0秒36届かなかったものの「他の選手のリズムに惑わされることなく、自分のペースでレースができた」と明るい口調で振り返った。
会場の丸亀は讃岐うどんが有名で、今大会を楽しみにしていた。毎日食べていたおかげか、厳しい残暑に負けず体調は良かった。
レース時は気温が34度まで上がった。スタート体勢に入って走路に手をつくと、「手が焼けるぐらい熱かった」。これで少し集中力を欠き、スタートが遅れた。「手を離したらフライングになるかなと思って。ちょっと悔しい」
昨年9月の全国小学生交流大会80メートル障害で5位。そのとき優勝した安達楓恋(かれん、岐阜・美濃加茂東1年)とくしくも今回、同じ組だった。「差が縮まったかなと思ったが、速かった」と改めてライバルの強さを認識しつつ、来年の連続出場げ向けて大きな励みにしていた。
(2位以下関係分)
【男子】
◇200メートル
▽決勝
(1)宮本大輔(山口・周南周陽)21秒65
◇800メートル
(1)名合治紀(岡山・岡山吉備)1分56秒60
◇3000メートル
(1)大谷陽(栃木・那須塩原三島)8分45秒74
◇走り高跳び
(1)久保木春佑(鹿児島・鹿児島一)1メートル96
◇棒高跳び
(1)森田凌世(香川・高松勝賀)4メートル50
◇砲丸投げ
(1)阿部敏明(新潟・十日町中条)16メートル56
【女子】
◇100メートル
▽準決勝2組(追い風1・1メートル)
(1)宮田乙葉(兵庫・明石朝霧)12秒21
(2)臼井文音(帯南町)12秒25
◇200メートル
▽決勝
(1)宮田乙葉(兵庫・明石朝霧)24秒58
(3)臼井文音(帯南町)24秒86・十勝中学新
◇800メートル
▽決勝
(1)金子美聡(群馬・前橋富士見)2分10秒36
◇100メートル障害
▽予選8組
(1)安達楓恋(岐阜・美濃加茂東)14秒14
(6)三好あい菜(清水)14秒95
◆全国中体連について
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◆女子200M決勝について
・女子200M決勝の順位表-大会事務局公式ホームページ
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