活動2年目へ 池田の社会人ブラスバンド「シニアブリーズ」
【池田】中学、高校時代に吹奏楽に打ち込んだ社会人らが中心になって結成したブラスバンド「池田シニアブリーズ」=代表・中原徹さん(60)=が1月末で発足2年目に入った。池田は昔から吹奏楽が盛んな地域で、最近は池田高校の「ダンプレ」が注目を集めている。社会人バンドが加わったことで、町内の吹奏楽活動に弾みが付いている。
中原さんは、大樹町の雪印乳業を定年前に退職し、2011年春に妻の悦子さん(57)の実家がある池田に転居した。池田高校吹奏楽部OGの悦子さんは「若い人が演奏する場が池田にない」と友人らとバンド結成に動いた。旭川の中学校、高校時代に吹奏楽部に所属し、今も演奏活動を続けている中原さんも悦子さんの取り組みに賛同し支援した。
昨年1月末に町内の居酒屋に関係者が集まり、同バンドを旗揚げした。メンバーは20~60代の約50人で、町内在住者は6割ほど。町内で年3回開かれている吹奏楽、合唱などの合同コンサートに出演し、昨年3月のスプリングコンサートがデビュー公演だった。
社会人のため練習は月に2回ほどだが、コンサート前の1カ月は週1回のペースで池田小学校音楽室に集まり、特訓に打ち込んでいる。指揮は池田中吹奏楽部顧問の田中雄教諭に依頼している。中原代表は「合同コンサートが年3回あるおかげで、練習の機会が多く与えられている」と池田の音楽環境を喜んでいる。
池田高吹奏楽部OGの林真弓さん(53)は高校卒業後、クラリネットを購入したが、これまでほとんど吹く機会はなかった。ブリーズに入り、久々の演奏に「楽しいです。青春時代がよみがえってくる」と新鮮な喜びを感じている。
ブリーズは、22日に開かれる池田小吹奏楽クラブの定期演奏会(午後6時、田園ホール)に賛助出演する。演奏会では本別ジュニアアンサンブル、池田中吹奏楽部も加わり、ビックバンドによる演奏を繰り広げる。1日には池田小で合同練習が行われ、ブリーズのメンバーでもある同校の河合進一校長は「合同練習での音は普段のとは全然違う。子供の演奏力の向上につながる」と支援を喜んでいる。
中原代表は「今は『ブリーズ』(微風)だが、いずれは『ウインド』にして単独のコンサートも開いてみたい」と今後の活動に夢を膨らませている。
(平野明)