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心肺蘇生、人工呼吸は行わずに 新型コロナ流行下

 新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、厚生労働省は成人の心肺蘇生の際に人工呼吸を行わないなどとする流行下での指針を示した。とかち広域消防局では6月以降、各消防署で徐々に救命講習を再開しており、指針に即した指導を行っている。

 日本救急医療財団心肺蘇生法委員会が作成し、厚労省が公表した「新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法について(指針)」によると、胸骨圧迫のみの場合を含めて心肺蘇生では「エアロゾル」(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があるため、すべての心停止傷病者に感染の疑いがあるものとして対応し、成人の心停止には人工呼吸を行わずに胸骨圧迫とAED(自動体外式除細動器)による電気ショックを実施するとしている。

 子どもの心停止は、成人に比べ病気によるものよりも、窒息や溺水などの呼吸障害を原因とすることが多く、人工呼吸の必要性が比較的高いことから、講習を受けて人工呼吸の技術を身に付けていて、人工呼吸を行う意志がある場合は人工呼吸も実施するとしている。

 具体的な方法では、(1)反応や呼吸の確認の際には傷病者の顔に近づき過ぎないようにする(2)エアロゾルの飛散を防ぐため、傷病者の鼻と口にハンカチやタオル(マスクや衣服で代用可)などを当て、胸骨圧迫のみを続ける(3)傷病者を救急隊員に引き継いだ後は速やかに石けんと流水で手と顔を十分に洗う-などとしている。

 コロナウイルスの流行下では、感染を恐れて市民が救命活動に消極的になることも考えられることから、とかち広域消防局は「予防策などで感染のリスクは低減させることができる。倒れている人がいたらためらわずに応急処置を」と呼び掛けている。(大谷健人)

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