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池田町高島の「品田商店」3月末閉店 89年の歴史に幕

3月末で89年の歴史に幕を下ろす品田商店と澄子さん

 【池田】池田町高島で89年にわたって営業してきた品田商店(品田茂店主)が3月末で閉店する。地域とともに歴史を刻み、住民らに親しまれてきた。品田店主(88)が大病を経験して以来、中心となって店を支えてきた妻の澄子さん(83)は「大きなスーパーができても、お客さんが『品田さん、品田さん』と来てくれたことが一番の感謝です」と朗らかに語る。(澤村真理子)

 同店は品田店主の父馨さん(故人)が1935年に開店。米や酒、食料品や日用品を扱い、長い間、町内の社会福祉法人にも食品を納入してきた。

 品田店主の発案で数十年以上前から週1回、十勝を代表する菓子メーカー柳月の「三方六」の“耳”も販売し、管内外から多くの予約を受けている。

 13年前に茂さんが大病を患ってからは、澄子さんと長男の秀一さん(59)、秀一さんの妻眞由美さん(59)の3人で店を切り盛りしてきた。年齢を重ね、澄子さんは「健康なうちに(商売に)見切りをつけよう」と、2年ほど前から閉店を考えてきたという。

 23歳で嫁いだ澄子さんは60年もの間、店に立ってきた。当時は日曜日も休まず営業していた。「お客さんが来て『暑いね』『寒いね』とお話しするのが楽しかった」と澄子さん。

 自宅と続いている現店舗は3代目になる。「嫁さん(眞由美さん)も支えてくれて頑張ってくれた。父さんは大病をしたけれど、何とかみんなで元気にやってこられたことがありがたい」と笑顔を見せた。

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