重文指定の出土品公開 百年記念館で特別企画展始まる
帯広市が所有し、近く国の重要文化財(重文)に指定される「八千代A遺跡の出土品」の特別企画展「八千代A遺跡とその時代~縄文らしさの始まり~」が11日、帯広百年記念館2階特別展示室で始まった。「暁式土器」など今回指定の答申を受けた出土品を含めて約200点が並び、来場者の関心を集めている。9月17日まで。
重文の指定を受けるのは八千代A遺跡(帯広市八千代町)の出土品一括580点。同遺跡は縄文時代早期前半(約8500~9000年前)の頃の遺跡とされ、1985~88年に発掘調査が行われた。
企画展では、底面のホタテ貝の跡が特徴の「暁式土器」、石器など重文に指定される出土品のほか、ドングリといった堅果類などを展示している。八千代A遺跡と同年代の約9000年前の頃に使用されていたとされる、渡島管内七飯町や苫小牧市などから出土した土器も並ぶ。
遺跡や化石などに興味があるという青山瑚太郎君(9)=音更木野東小学校4年=は、初日午前中に来場。「大昔に使われていた物がたくさん残っていてすごい」と、復元土器や石器をじっくり眺めていた。
関連行事として、18日午後1時~同3時には黒曜石の矢を実際に射ることができる体験教室。25、26日と最終日の9月17日には、学芸員による展示品の解説も行われる。同展は午前9時半~午後5時(入場は午後4時半まで)。入場無料。問い合わせは帯広百年記念館(0155・24・5352)へ。(藤島諒司)