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松浦武四郎の紀行文「十勝日誌」の自由訳発行へ

当時の北海道の様子がつづられた「十勝日誌」。これを現代語風にした本が発行される

 幕末の探検家で北海道の名付け親として知られる松浦武四郎(1818~1888年)の紀行文「十勝日誌」の自由訳が今秋、情報発信事業を行う「たけしろうカンパニー」(三重県、乗山徹社長)などにより発行される。巻末には武四郎が豆好きだった話や、小豆が栽培されて商品になるまでの過程なども掲載。本は帯広市内の一部小学校にも無料で配布される。

 同カンパニーと、十勝産小豆を使った氷菓「あずきバー」などを販売する老舗菓子製造販売店「井村屋グループ」(三重県、浅田剛夫会長)が共同で発行する。来年は武四郎の生誕200年、「北海道」命名150年で、両社は道150周年事業実行委員会(会長・高橋はるみ知事)の49企業・団体の1つに、北海道を盛り上げるパートナーとして選ばれている。

 武四郎は三重県松阪市生まれ。江戸時代に6度、蝦夷地を訪れ、アイヌや当時の北海道の様子を記録した紀行文シリーズ「東西蝦夷山川地理取調紀行」を残した。「十勝日誌」はその中の1冊で、2014年には同じくシリーズの1つである釧路地方版の「久摺(くすり)日誌」の自由訳が同カンパニーから刊行されている。

 「久摺日誌」の読者対象が大人だったのに対し、今回の「十勝日誌」自由訳は対象年齢の幅を広げ、ルビを増やしたり、現在の十勝の風景写真も交えるなど子どもにも分かりやすい内容となる。同カンパニー編集者の下村友恵さんは「武四郎直筆の『小豆』の文字も残っており、貴重な資料として今回掲載する。子どもたちにより武四郎を知ってほしい」と話している。

 10月末の発行を予定。約4000冊作り、松阪市と帯広市の小学校、井村屋本社がある津市の一部小学校の5年生を対象に無料配布する。(牧内奏)

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