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五右衛門風呂使い続ける島さん まちマイ士幌編

 町中士幌の島勝義さん(72)=中士幌新聞販売所会長=の自宅敷地内には、自ら制作した自慢の「五右衛門風呂」があり、現在も愛用しているという。入ってもらって説明を聞こうと自宅を訪問したところ、島さんに「自分は風邪気味なので、代わりに入って」と言われ、急きょ、記者が“体験”することになった。

 島さんは昭和40年代まで実際に使われていた鋳鉄製の風呂釜を町内の知人から譲り受け、2001年に1カ月ほどかけ製作した。「旅行で訪れた『北の国から』の撮影現場(富良野市)で見て、昔自宅にあった風呂をイメージした」という。

 過去、災害教育の一環で、近くの小学校の児童らが訪れ、電気・ガス・水道がない生活を想定し風呂沸かしを体験したことも。「趣味が思わぬところで役立った」と笑顔を見せる。

 島さんが薪をくべながら30分ほど釜の水を沸かすと風呂水は適温に。底板に乗って入ると、風情があって気持ちいい。薪を燃やした煙にいぶされ、充血する目をこすりつつ、煙の香りを楽しみながらしばし浸かった。

 小学生のころ、浦幌の農家の親類宅にあった五右衛門風呂に入って以来。「保温力が高く一度沸かすとお湯が冷めにくく疲れが取れる。月を眺め(酒を)一杯やりながら入るのも格別」と、笑顔で話す島さんだったが、「家族はあまり入りたがらないんだ」とぽつりと話したのが印象的だった。


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関連写真

  • 手慣れた様子で湯を沸かす島さん

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  • 写真ではわかりにくいが、煙に燻されながら入る記者。ただ、上がった後はしばらく温泉に入ったように体がぽかぽかだった

    写真ではわかりにくいが、煙に燻されながら入る記者。ただ、上がった後はしばらく温泉に入ったように体がぽかぽかだった

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