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幕別相川に原生花園創出、市民協働で着々

計画地で山菜などを移植する帯広工業高の生徒

 【幕別】十勝川右岸から途別川合流地点下流までの5ヘクタールを自然散策などが行える「原生花園」にしようと、十勝川中流部市民協働会議(代表・柳川久帯広畜産大学教授)などが取り組む河川環境整備の活動が着々と進んでいる。8日には帯広工業高校環境土木科の3年生40人が、現地で在来種の草花や山菜の移植作業を行った。同会議は「完成には長い期間を要する」とし、一般住民や企業などにも移植体験への参加協力を呼び掛けている。

 同会議は2012年、十勝川中流の河川環境整備に取り組もうと、各種環境団体やコンサルタントのメンバーらで発足。音更と幕別の2エリアで帯広工業、帯広農業の両高校とも連携し活動を続けている。

 中でも幕別側については、道開発局の治水事業による掘削が終了した場所を、在来の野草による原生花園を創出することで新たな観光スポットをつくり出していく計画。「放置した場合、オオアワダチソウなど繁殖力が強い外来種に覆われる可能性がある」(同会議)といい、昨年度は帯広工業の生徒が在来種の種まきなどを行った。

 8日は生徒の他、同会議のメンバー10人も参加。西江建設(帯広)の協力で清水御影の十勝川改修工事現場から、帯工生が採取した2トントラック4台分のフクジュソウやコゴミ、ウドなどを運び、種まきを行って既に緑化が進んでいる場所に移植した。生徒の塩島由妃さん(17)は「しっかり根を張ってほしい」と話していた。

 この日移植できたのは計画地の一部で、同会議は今後、個人や団体、企業単位で移植活動の体験希望者を募っていく。体験では移植法などの指導は同会議で協力する。

 メンバーの1人、和田哲也さん(アークコーポレーション統括部長)は「定植するのに、根茎移植で5年、播種するもので10年必要なものも。防除も含め、人が集える原生花園にするには息の長い活動が必要」と話している。

 問い合わせは事務局(十勝川インフォメーションセンター内、電話0155・23・2160)へ。(佐藤いづみ)

関連写真

  • 山菜などを移植する帯工業高の生徒達たち

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