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雪印大樹工場増強へ チーズ需要増、設備更新

チーズの生産体制強化に向けてインフラ整備が計画される大樹工場

 【大樹】乳業大手の雪印メグミルク(東京)は今年度、大樹工場(町緑町)の生産体制の強化に向けてインフラ整備に着手する。カマンベールチーズなど伸長するナチュラルチーズ需要に対応し、海外展開なども視野に入れ、老朽化した給排水設備や電気設備を更新する。

 大樹工場は同社の国産ナチュラルチーズ製造拠点の一つ。「雪印北海道100」ブランドのうち、カマンベールチーズ、ストリングチーズの人気商品「さけるチーズ」、クリームチーズの原料などを製造している。大樹、広尾の両町の酪農家から集乳している。

 同社は2017~19年度の中期経営計画の中で、乳製品ではバターやチーズといった主力商品群の強化による市場拡大を掲げた。家庭用主力チーズの販売と生産体制の強化もその一つで、大樹工場のインフラ設備を更新する。

 大樹工場は1957年に現在地に移転後、建屋の増設などを行っているが設備が老朽化した。更新するのは給排水設備や受電源設備で、同社は「生産量を増やすための基盤強化を図る」(広報IR部)とする。今計画中の総投資額は、成長分野の機能性ヨーグルト事業の80億円など計770億円と設定。19年度の売上高は16年度比7・2%増の6300億円を見込む。大樹工場のインフラ整備の投資額は検討中としている。

 ナチュラルチーズは、家庭でワインを飲む層が広がっていることなどから、需要が伸びている。カマンベールチーズの販売は前年を上回り、さけるチーズは昨年12月から台湾にも輸出している。国産チーズの海外展開により乳製品の成長を目指しており、大樹工場が製造する商品群も含まれる。

 具体的な工場の増設や機能強化の事業は20~22年度の次期計画以降になる見通し。同社は「生乳がどれだけ確保できるかや、チーズの市場ニーズといった環境を検討して判断していきたい」としている。(安田義教)

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