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各地で畑冠水、被害甚大 芽室の加工場見通し立たず

畑だった場所を削り取って流れる美生川(1日午前9時ごろ、芽室町伏美。塩原真撮影)

 台風10号の大雨と強風は、管内の農業にも大きな被害を与えた。管内各地の畑で冠水被害があり、一部は河川氾濫で土砂が流れ込んだ。農産物を原料にする加工工場も被害を受けた。

 管内では畑の冠水の他、作物の倒伏も確認された。収穫期のジャガイモは長時間、水に漬かった状態だと腐敗して出荷できない恐れがある。道路の通行止めなどで、生乳の集荷にも影響が出ている。

 十勝総合振興局によると「台風7号から続く雨で畑の水分が多い中での台風だった。広範囲で影響が出ているとみられ、状況を調べている」とする。

 芽室町の農業山上美樹彦さん(62)は「川沿いでは畑自体が流された人もいる。台風や大雨の被害は今年4回目。収穫が1週間ほど遅れているが畑に入れない状態で、浸水したイモは腐り始めている」と肩を落とした。

 芽室町の日本鑵詰十勝工場では近くの芽室川が氾濫して、工場内に泥が流れ込んだ。水位は1・5メートルに達する場所もあり、機械などが水に漬かった。

 工場ではスイートコーンの加工の最盛期。社員の1人は「工場内は泥が入ってぬかるんでいる。いつ工場が再開できるか見通しが立たないのでは」と話していた。

 十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長は各JAなどを通じて被害状況を確認中とし、「国への対策要請、共済、共済対象外の作物の対応、再生産に向けた金融など状況を把握しながら、一つひとつ対応していきたい」と語った。
(安田義教、星茉莉枝)


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