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90歳武野さん、今なおしめ縄づくり 豊頃

完成した大しめ縄を持つ武野さん(左から4人目)と赤澤宮司(同2人目)ら

 【豊頃】町二宮の武野和男さん(90)が今年も、自分で刈り取った「スゲ」を使って大しめ縄作りに挑んだ。今年度の二宮神社、茂岩神社(ともに赤澤良一宮司)の秋季祭典に使われる。

 武野さんは、自分の山に自生する「スゲ」を3日がかりで刈り取り、きれいで、そろった物を選んで乾燥させ、編んだスゲ3本をよって1本にし、両神社分として5メートルほどの長さで6本を用意した。

 4日は、報徳二宮神社の杉岡馨総代会会長、赤澤宮司ら6人が武野さんの自宅に集合。準備された3本の縄を、よりを入れながら編んで1本の大縄に仕上げた。足りない所には、スゲを編み込んだり、余分なところはハサミで刈りそろえた。

 武野さんは、1897(明治30)年、二宮尊親とともに入植した祖父や、父が守ってきた報徳二宮神社のためにと、1988(昭和63)年から29年間、しめ縄作りを担ってきた。

 今年7月には入院もし、「いつもより早くスゲを刈って、乾燥も終わっていたので今年は間に合った。家族も心配しているのでもうそろそろ後進に譲りたい」と、一時はしめ縄作りからの引退もほのめかしたが、杉岡総代長や赤澤宮司は「お手伝いは何でもするので、今後もぜひ協力を」と現役続行をお願いした。

 報徳二宮神社の秋季祭典は20日。茂岩神社は10月1日に行われる。(広橋基嗣通信員)

関連写真

  • しめ縄作りを見守る武野さん(左奥2人目)

    しめ縄作りを見守る武野さん(左奥2人目)

  • しめ縄作りを見守る武野さん(中央奥)

    しめ縄作りを見守る武野さん(中央奥)

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