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認知症の「茶話会」好評 帯広の山口さん、久保さんら運営

気軽なおしゃべりや初参加者の悩み相談などがあった茶話会(23日)

 帯広の山口智恵子さん(74)と久保紀子さん(76)が主体となり、帯広市グリーンプラザ(公園東町3)などで開いている認知症・家族の集い「茶話会」が好評だ。認知症の人やその家族、介護経験者など市民が気軽に交流。サポートする市や地域包括支援センターの職員が悩み相談にも対応する。本格スタートから丸6年が経過し、「この場所があって良かった」など感謝の声が相次いでいる。(松村智裕)

 「雑談が楽しいね」。菓子と茶を囲んだ和やかな雰囲気の中、認知症を抱える三上和夫さん(82)が笑顔を見せる。付きそう妻マサ子さん(79)も「介護者同士で話せるのがいい」とうなずく。23日は初参加2人を含む11人が集まった。

 茶話会は、ボランティア活動に熱心な山口さん、久保さんらが認知症患者を介護する人たちの悩みを聞く中で、「困っている人をなんとかしたい」とスタート。最初の1、2年は市内の各福祉センターなどで開き、2011年4月から同プラザに場所を固定した。

 市内では昨年8月以降、「認知症カフェ」が8カ所立ち上がったが、憩いの場としては“先輩格”。23日の茶話会に参加した市高齢者福祉課の佐伯裕一保健師は「ボランティアと専門職がいて、おしゃべりや悩み相談などさまざまなニーズに重層的に対応できることが人気につながっている」と話す。

 久保さんは「暗く沈んだ表情の方が笑顔で帰ってくれるとうれしい」とし、山口さんは「認知症を理解してもらい、私たちのようなおせっかいがもっと増えれば」と話している。

 茶話会は広がりを見せ、場所は市内3カ所に。同プラザで毎月第4木曜、地域密着型介護老人福祉施設ななかまど(西16北1)は同金曜、大空会館(大空町12)は同土曜と3日連続で開催している。いずれも午後1時半~同3時。お茶代100円。

 問い合わせは市高齢者福祉課(0155・65・4145)へ。
(松村智裕)

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