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動物園のあるまちプロジェクト

第5回

片桐奈月さん

飼育展示係/キリン、シマウマ

キリンのハズバンダリートレーニング



 ハズバンダリートレーニングは、動物の健康管理や治療を行うために飼育員の指示で動物に自発的に動いてもらう訓練です。

 キリンのひづめは一生伸び続けるので、伸びすぎてしまうと歩きにくくなり、バランスが取れない、関節が痛い、立つことができないなどの問題を起こすことがあります。野生のキリンは長距離を歩くと自然とひづめが削れますが、園内の個体は狭い飼育施設なので、伸びてしまう可能性があります。問題が長引くと立てなくなり、死亡する危険性もあるので、やすりを使って削蹄する必要があります。

 トレーニングでは、飼育員の指示でキリンに自発的に足を上げてもらい、台の上に乗せ、ひづめを削れるように訓練をします。まず、指示を出す「ターゲット棒」でキリンの動きを誘導します。キリンが指示通りの行動ができたら、「クリッカー」を鳴らし、えさを与えます。

 2年前から取り組み、現在は前足を上げるところまでできるようになりました。今後は、前足のひづめを削れるように訓練を続け、さらに後ろ足のトレーニングにも挑戦したいと考えています。

 この他、健康管理のため首に注射をする採血トレーニングも行っています。注射は痛みを伴うので、針で軽くチクチクと首に触れ、痛みに慣れさせる訓練です。注射に慣れると、緊急時に治療や投薬もできるようになります。

 キリンはとても警戒心が強い動物です。何でも気になり、すぐに顔をそむけてしまいます。トレーニング中は、私たち飼育員もキリンも集中しています。お客さんから声を掛けてもらうことが多いのですが、応えられないことも多くあります。もし、来園中に訓練を見かけたときは、終わるまで静かに見守ってください。

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