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動物園のあるまちプロジェクト

第9回

小林 紗央梨さん

飼育展示係/ビーバー、動物病院

ビーバー夫婦から一家へ



 2018年6月末、おびひろ動物園では31年ぶりにアメリカビーバーの赤ちゃんが生まれ、飼育個体は2頭から4頭になりました。ビーバーの赤ちゃんの飼育は、現在いる飼育員も初めての経験。お母さんのダブとお父さんのビービーが2頭の赤ちゃんをしっかり育てているので、毎日様子を観察しながら健康管理を行うとともに、ビーバーの子育てと成長を間近で学んでいます。

給餌のタイミングは、観察するよい機会でもあります。正常な状態が分からないと異変があったときに気づくことができないので、食欲や動き方、歯の状態、けがの有無、歩き方や呼吸などを細かく見ています。

 ビーバーは夜行性です。起きている時間が少なく、夏は来園者が目にする時間は少ないですが、冬は午前中から活発に動いていることが多いです。活動時間に合わせて給餌を行ったり、巣作りを見てもらうため柳の枝をセットするなど、来園者が観察できる工夫をしています。

ビーバーは視力が弱く、大きな音や急な動きに驚いてしまうことがあります。特に赤ちゃんたちは警戒心の強い一面があり、びっくりするとすぐに隠れてしまいます。観察するときは静かにそーっと気配を消すのがコツですよ。

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