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動物園のあるまちプロジェクト

特別編

円山動物園にゾウがやってきた


 円山動物園(札幌、加藤修園長)に11月30日、ミャンマーから新たにアジアゾウ4頭が到着した。同園にゾウが来たのは11年ぶり。道内ではこれまで、おびひろ動物園のアジアゾウ「ナナ」(雌、57歳)が唯一飼育されていた。4頭の健康状態は良好という。

ミャンマーでの4頭(左から)雌15歳、雌(母)27歳、雌(子)5歳、雄10歳(円山動物園提供)

 円山動物園は2007年にゾウがいなくなり、市民の要望を受けて検討を進めてきた。日本とミャンマーの国交樹立60周年を記念し、15年に動物の相互寄贈に関する覚書を取り交わしている。

 4頭は27歳、15歳、5歳の雌と10歳の雄。うち27歳と5歳の雌は母子。30日にミャンマーから貨物機で移動し、新千歳空港に午後3時15分ごろ到着した。

新千歳空港に到着したゾウ

 1頭ずつコンテナに積まれたゾウは落ち着いた様子で、現地で共に暮らしていたゾウ使いの男性は「(体調は)問題ない。楽しんでいると思う」と話した。ゾウは検疫後、コンテナごとトラックに積まれて同園へ移動。徐々に生活を慣らし、早ければ来年2月末にも一般公開を始める。

 「みんな目が澄んで、きれいですてきなゾウ。ゾウを守ることは森林を守ること。ゾウを通じて緑や環境を守ることについて考えてほしい」と加藤園長。同園の小菅正夫参与は「繁殖させ、子どもたちをできれば帯広とか旭山に(各園の)思いがあれば移動もさせたい」と話している。

【提供映像】ミャンマーでゾウをコンテナに積み込む様子

到着までの道のり
時刻内容
11月29日 19:30 ミャンマーにあるゾウのキャンプを出発
11月30日 8:45 ヤンゴン国際空港 出発
15:20 新千歳空港 到着
16:50 空港内倉庫で通関、検疫手続き
19:30 3台のトラックで新千歳空港を出発
21:00 円山動物園 到着
フライト時間:約6時間30分
※時刻は日本時間

加藤修園長と円山にやってくるゾウ4頭のうちの2頭。大人しい性格と話す(円山動物園提供)

ミャンマーにあるゾウのキャンプでコンテナに積み込まれたゾウ。騒ぐことなく落ち着いた様子だったという(円山動物園提供)

ヤンゴン国際空港でゾウが入ったコンテナが慎重にが積み込まれた(円山動物園提供)

ヤンゴン国際空港から新千歳空港までは約6時間半のフライトとなった(円山動物園提供)

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