バイソンの食べ物

　アメリカバイソンは、北米やカナダに生息するウシ科の生き物です。4室に分かれた胃を持ち、微生物を利用して植物からエネルギーを得ることができます。体重は600～800㎏で、1ｔを超える個体もいます。

　おびひろ動物園では3頭を飼育し、北海道でバイソンを展示しているのは帯広だけ。中でも、ドルトン（17歳）は唯一の雄です。

　大きな体のドルトンを見て、「草しか食べないのですか？ 肉は食べないのですか？」と聞かれることがあります。実際は、たんぱく質や栄養を補うサプリメントを給餌する以外は、毎日約10㎏の乾草を食べています。リンゴやニンジンなどの野菜も口にしますが、以前動物園のイベントに合わせて「おからと野菜でケーキを作ってあげよう」という企画が持ち上がったとき、試しにおからを与えたら食べませんでした。どうやら、おからは苦手なようです。

　ドルトンはおだやかな気質です。触っても怒らず、えさを手にしていると後をついて来ます。ドルトンのお母さんは、ステッファー（25歳）で、日本で2番目の長寿。その記録を伸ばせるよう飼育していきたいと思います。動物園には、人工保育で育った雌のメアリー（17歳）もいます。

　ドルトンは今でもお母さんのステッファーが大好きで、べったりしています。でも繁殖適齢期で、お嫁さんも募集中です。