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動物園のあるまちプロジェクト

第6回

牧野桂樹さん

飼育展示係/リスザル、マンドリル

展示室へのこだわり



 動物園には現在、3匹の赤ちゃんを含め、16匹のコモンリスザルがいます。リスザルは南アメリカ北部の森林に生息する霊長類で、樹上性の動物です。ごはんを食べるのも、夜寝るのもすべて木の上で済ませます。

より野生の環境に近づけるため、リスザルの部屋には柳の木を十数本つるしています。木々のレイアウトには飼育員のこだわりがあり、リスザルの動線や居場所を考えながら、何度も観覧通路と部屋を行き来してバランスよく配置しています。

 まず、メインの木を3本決めました。1本目は外の出入り口につながる動線で、2本目は出入り口でありリスザルの休憩場所になっている場所へ。3本目は、来場者が見やすいよう通路の正面に配置しました。それらを中心に木を足して、上部にアスレチックを作っています。

 主役はもちろん動き回るリスザルたちですが、それを引き立たせる環境づくりも飼育員の腕の見せどころです。そのために、日頃から動物を観察することが大切です。

赤ちゃんが生まれるまで13頭のスペースを確保してきました。ただ、赤ちゃんが大きくなると、さらにパーソナルスペースが必要になります。今後は、さらに木を増やして工夫していきたいと考えています。

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