2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

冬の外遊び 目標は1日1時間~あのね、こどもはね(2)青木謙介氏

新雪の中で動き回って遊ぶ子どもたち

 今回は、子ども福祉専攻の青木謙介が担当します。昨年、愛媛県から引っ越してきました。早いもので1年がたとうとしています。十勝の自然の中で、私も2児の子どもを育てています。子どもたちと一緒に冬の大自然の中、スキーやスケート、雪遊びを楽しんでいます。

 さて、春の訪れを感じる季節になりましたが、子どもたちを外遊びに連れて行っていますか? 子どもが健康に過ごすために、必要な身体活動量というものが決まっています。どのくらいかというと、1日あたり身体を動かす遊びを60分行うことを推奨しています。歩数に換算すると約1万歩と言われています。冬の寒い時期はどうしても外での活動や運動が減ってしまいます。

 私は十勝に住み始めて、子どもたちの冬季の身体活動量はどのくらいあるのか興味がありました。そこで本学附属幼稚園で冬遊びの活動量を調査しました。雪の中で遊ぶ外遊び70分ほどで平均2891歩ほど歩いていることが分かりました。子どもたちは家の中や園の中でもたくさん動き回るため、雪の中での外遊びを1日1時間行えば、健康に過ごせる十分な身体活動量が確保されることが分かりました。

 しかし、園が休みの土日や祝日はどうでしょうか? マイナスの気温の中、遊びに連れて行っているでしょうか? 子どもたちは外に連れて行けば、自分で遊びを見つけて楽しみます。大人が少し遊びのサポート(遊び道具の購入や遊び相手)をすれば、なお良いですね。

 これからの季節は公園遊びがしやすくなります。きれいな草花を探して歩いたり、昆虫を追いかけて観察するのがよいですね。外遊び(屋外活動)によって日光を浴びることが、子どもの近視抑制に役立つという研究結果もあるそうです。さあ、春の訪れに合わせて、親も子どもと一緒に外遊びを楽しみ、健康な身体をつくりながら体力の向上をしてみませんか?

青木謙介准教授


<あおき・けんすけ>
 帯広大谷短期大学社会福祉科子ども福祉専攻准教授、保育士、日本スポーツ協会アスレティックトレーナー、鍼灸(しんきゅう)師、健康運動指導士。専門はスポーツ医学、幼児体育学、発育発達学。筑波大学大学院出身。環太平洋大学、聖カタリナ大学を経て2023年から現職。短大の仕事のほか、全国高校総体などにトレーナーとして帯同している。