十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

COCOCORO大西哲也のなまらおいしいひと工夫「『鉄』と目玉焼き」

 皆さん、こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也と申します。前回の唐揚げ、作ってみましたか? 本別町に住む母も、いつものザンギに一工夫しておいしく作れたようです。今回もよろしくお願いいたします。

 さて、今回は目玉焼きのおいしい焼き方をご紹介します。「え? 目玉焼きにおいしいもなんもあるの?」と思うかもしれませんが、あるのです。むしろ、みんなそう思っているからこそ、おいしい目玉焼きを食べたときの感動が大きいのです。

 私のお店では「予想以上の目玉焼き」(200円)というメニューで出しているのですが、あまりのおいしさに1人で5個食べたお客さまもいるほどの人気メニューです。目玉焼きが人気メニューの店も、それはそれでどうなんだとも思うのですが…。

 それではいってみましょう。

(1)鉄のフライパンでじっくりと焼く
 目玉焼きの裏側に、しっかりと茶色い焼き色を付けることがポイントです。これは食材の糖とアミノ酸が熱で変性する「メイラード反応」によって生成される、おいしい味と香りの物質です。鉄のフライパンは蓄熱性と熱伝導性が高く、高温で効率よく食材に熱を伝えることができるので、メイラード反応を発生させやすいのです。鉄のフライパン、家の物置を掘り返したら出てきませんか? 一家に1台あって損はしないので、無ければ買ってください。

(2)油を多めに入れる
 フライパンの熱を食材に効率よく伝えるために必要なのが油です。多めの油を加えることで、フライパンに接地していない部分もしっかり焼けますし、くっつきにくくもなります。ヘルシーとか、もったいないという言葉は、いったん、玄関フードあたりに置いてきてください。

(3)ふたをしない
 水を入れて、ふたをして蒸し焼きにする方もいるかもしれませんが、そうすると水分で裏のカリッと感が失われるのと、黄身に火が入り過ぎてしまいます。「白身カリッと黄身トロっと」が理想の焼き上がりです。

 いかがでしょうか。味付けは単純に塩コショウのみがベストだと思うのですが、ここはあまり議論すると家庭崩壊にもつながりかねないので、自由な味付けで食べてみてください。

 僕の料理は「調理科学」の知識を使って、理論的に誰でもおいしく作れるレシピです。紙面だけでは伝えきれない部分も多いので、詳しくはYouTube「COCOCOROチャンネル」の動画をご覧ください。それでは、したっけ!

★今回の動画はこちら

<おおにし・てつや>
 1982年本別町生まれ。本別高、専門学校を卒業後、自動車整備士、旅行会社の添乗員などを経て、2016年3月に趣味の料理で旭川市にて起業。『0024(おおにし)クッキングスタジオ』として出張料理・ポップアップレストラン等の活動の後、17年3月東京都調布市に合同会社teamsupportと共同でダイニングバー『COCOCORO』を開店。現在では予約の取れない人気店となる。今年6月に初めての著書「COCOCORO大西哲也のドヤ飯」を出版。

COCOCORO大西哲也のなまらおいしいひと工夫

 十勝毎日新聞をご覧の皆さま、はじめまして。クッキングエンターテイナーの大西哲也と申します。本別町出身で、今は東京で飲食店を経営しながらYouTubeで料理動画を配信したり、料理で人に喜んでもらうためにさまざまな活動をしております。これから時々このせいかつ掲示板で料理のお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

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